百五銀、免除先も振込有料化 外郭団体や公益法人など
2024.09.05 04:50
百五銀行は、10月から地方自治体の外郭団体など一部の団体・法人で特別に免除していた振込手数料を有料化する。三重県や市・町による公金の振込手数料有料化と歩調を合わせる。他行でも同様の交渉を進めており、振込手数料免除・軽減先の有料化が広がる可能性がある。
同行が交渉の対象とするのは、公金ではないものの、それに近い性格などを勘案して長年にわたり免除してきた自治体の外郭団体や職員組合、公益法人やその他商工団体など約150団体。大半は振込手数料を免除しており、ごく一部、軽減先がある。
すでに半数以上の団体から有料化の合意を得た。例えば、自行宛の振込1件あたりは、窓口で440円、ATM現金で330円など、通常の手数料を適用する。
契機となったのは、同行が2023年度から進めてきた公金手数料の有料化交渉だ。一年がかりで各自治体に掛け合い、議会承認を得て、すべての県・市・町と一律の料金体系で妥結。4月から窓口収納手数料、10月から振込手数料の有料化が決まった。
並行して4月から、各営業店で免除先を抽出して個別に交渉を開始した。「一方的な依頼はせず、自治体での有料化などの事情を丁寧に説明することで、少しずつ理解を得ている」(同行関係者)。10月以降も、残る免除先と交渉を続けていく。
「期限付きの特別措置としながら、手数料の減免が恒常化しているケースは少なくない」(信用金庫公務担当役員)という。ある大手行関係者も「公金ではないが減免してきた先に交渉を進めている」と明かす。公金で実現したことで、振込手数料有料化の波が広がりそうだ。
※この記事は2024/10/15にfree記事に変更しました。
関連記事
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- ありあけキャピタル、山梨中銀株を2万株買い増し 地銀株取得で注目
- 野村証券調布支店、課題解決起点で収入倍増 相続・不動産活用切り口に
- 金融庁、接触頻度を調査 「ゼロゼロ融資のみ」の取引先対象に
- 3メガ銀、女性管理職3割近づく 三菱UFJ銀29.2%
- 地域銀・信金、内部の「再生人材」育成 外部研修で支援手法学ぶ
- 金融庁、監督・検査体制を一体化 総括審議官がモニタリング指揮
- 野村AM、地域銀の退職者助言を支援 〝60代だけ〟新部署が始動
- 大手行、法・個人のデジタル化推進 地域銀へ横展開
- 千葉銀・千葉興業銀、「経営統合を含め対話継続中」 一部報道でコメント
- 三井住友FG、SMBCリーガルXを設立 生成AIで時価総額1兆円へ