九州・沖縄の景気、持ち直しのペース鈍化 日銀福岡支店
2021.11.19 18:57日本銀行福岡支店は11月19日、「九州・沖縄の金融経済概況(2021年11月)」を発表した。景気は「持ち直しのペースが鈍化している」と3カ月連続で判断を維持した。個人消費は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で下押し圧力が強い状態にあるものの、足もとでは持ち直しの兆しが窺えるとした。
9月の新設住宅着工戸数は、分譲の増加を主因に前年を上回っており、住宅投資の景気判断は「持ち直している」に引き上げた。公共投資は前年を上回る高水準で推移。設備投資は一部の業種に弱さがみられるが、持ち直している。
輸出と生産は足踏み状態。自動車は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、東南アジアから輸入している部品の供給制約の影響で大幅に減少した。電子部品・デバイスは高水準で推移。汎用・生産用・業務用機械は、半導体関連向けを中心に増加している。9月の預金・貸出金残高は前年を上回った。10月の企業倒産は、件数・負債総額ともに前年より増えた。
冨田淳支店長は今後の景気の先行きについて「引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響に注視する必要がある。自動車の部品の供給制約の影響はあるが、需要が減っている訳ではないので心配はしていない。原油高や円安による食料品の値上げなど、消費に及ぼす影響も注意深く見ていく必要がある」と語った。
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