鹿児島相互信金、「味」承継へ2社仲介 スピード成就し新弁当販売

2021.11.10 04:42
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コラボ弁当を来店客にPRする杉田代表取締役(左)と高吉専務(11月9日、おはらフーズ宇宿店)
コラボ弁当を来店客にPRする杉田代表取締役(左)と高吉専務(11月9日、おはらフーズ宇宿店)

11月9日、弁当や仕出し、総菜の製造販売を主力とする「おはらフーズ」の鹿児島市内店舗にエンジェルカンパニーのドレッシングやパスタソースを使った3種類の弁当が並んだ。エンジェル社の杉田昌美代表取締役が自社製品を使って考案したレシピを再現した新商品だ。


コロナ禍の打撃を受ける2社を引き合わせのは鹿児島相互信用金庫(鹿児島県、永倉悦雄理事長)。最初の面会から2カ月で「味」の承継を実現し、販売にこぎつけた。


同信金は3月にコロナ禍の打撃を受けた事業者支援へ「アフターコロナ支援部」を立ち上げ、取引先の売上増加支援を本格化させた。エンジェル社から相談を受けていた市比野支店の片平成支店長は同部と連携。かつて担当した経験を持つ「おはら」社に引き合わせた。エンジェル社の「味」は鹿児島市中心部から約50㌔離れた人口2万人のさつま町で評判を集めており、県内一の鹿児島市マーケットに進出できれば成長が見込めると判断した。


「エンジェル」社は規格外野菜を材料にしたドレッシングやパスタソースの製造販売が主力事業。コロナ禍で実演販売を行っていた百貨店などでの売り上げが急減したのを機に自社製品を使ったレシピを開発した。ただ、杉田氏には後継者がおらず、「10年にわたり育てた味を次世代に伝えたい」との思いも強く、今回の連携は「味」承継の第一歩になった。


一方、幕の内弁当や煮物などに高齢者のファンが多い「おはら」社にとって、弁当は若手女性にアピールできる戦略商品になる。高吉正彦専務は「新商品を若い人に購入してもらい、従来から販売してきた伝統の味も知ってもらうきっかけにしたい」と話す。 
同信金は「取引先を結びつければビジネス機会は創り出せる。お客さまの困りごと解決に力を注ぎたい」(アフターコロナ支援部)としている。

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