マンスリーマーケット(7月) 先延ばしにされた日銀会合の結果は?
2024.07.01 04:40
5月末に議会を解散した英国(7月4日投開票)に続き、フランスでも国民議会が解散され選挙戦に突入した(2回投票制で、第1回が6月30日、第2回は7月7日)。特にフランスでは右派台頭による政治の不安定化や財政再建の遅れが市場で気にされている。フランスのEU(欧州連合)離脱などといった極端なシナリオは考えにくいものの、選挙結果の見極めが必要であろう。落ち着いた状態でパリ五輪の開幕(7月26日)を迎えたいところである。
米国では、足元で景気の鈍化傾向を示す経済指標が増えつつある。物価の落ち着きには好都合ではあるが、景気の冷え込み過ぎには警戒が必要だ。米経済がソフトランディングの軌道を進むかどうか確認したい。
日本では、7月末に開催される日銀会合が注目される。6月に行われた日銀会合では、長期国債の買い入れを減額する方針が決まり、次回7月の会合で今後1~2年程度の具体的な減額計画を決めるとした。植田和男総裁は、相応な規模になると示唆した一方で、金融市場の安定に配慮し予見可能な形で減額していくことが適切とも述べている。保有資産縮小は機械的に削減を進めても問題のないペースに留めると考えられる。7月会合では、国債減額ペースと今後の利上げタイミングに関心が高まりそうだ。
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