静岡銀と島田掛川信金、 取引先同士をつなぐ事業承継実現
2024.05.24 18:56
静岡銀行と島田掛川信用金庫(静岡県、千葉靖史理事長)は5月24日、互いの取引先企業をつないで事業承継を実現させた。同行が信金の取引先と事業承継分野のマッチングに至った事例は今回が初めて。
譲渡企業は島田掛川信金の取引先「チヨダスポーツ」(御前崎市、澤入こまつ社長)。野球用具など、スポーツ用品を中心に取り扱っており、63年の歴史を持つ。2015年ごろから後継者不在などの課題で事業承継に意識を持ち始め、同信金に相談。23年6月に同信金が静岡銀に情報を共有したところ、取引先でスポーツ・レジャー用品販売などを手がける「シラトリ」(静岡市、西丸聡司社長)とニーズがマッチし、同日、株式譲渡契約を締結した。
今後、チヨダスポーツで働く従業員5人の雇用は継続したうえで、シラトリ社の社員1人を常駐させ、これまでのノウハウを受け継ぎ、新たなビジネス展開を進めていく。西丸社長は「譲受は今回が第1号で、今後も後継ぎ不足などで課題を抱える地域のスポーツ用品店との連携を図りたい」と意欲を示した。