北国FHD、店舗外ATM全台廃止 24年9月までに125台
2021.10.30 04:45
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)は2024年9月までに、北国銀行の店舗外ATM125台を全台廃止する。実際に顧客が利用している時間は全稼働時間のうち2割台にとどまっているとし、電力使用など環境面の負荷も考慮して決めた。
店舗外ATMは現在、商業施設や病院、旧店舗跡など100カ所に125台設置している。キャッシュレス化やインターネットバンキングの普及で、利用は年々減少。また、照明なども含めた電力使用量が年間約17万キロワットに上るのも廃止を決めた背景にある。
北国銀は、2月に始めた通帳・印鑑レスでインターネットバンキングとVisaデビットをセットにした個人向けサービス「HOKKOKU LIFE+(北国ライフタス)」で、取引内容にかかわらず提携コンビニATMでの出金を11月から月3回まで無料にする。
地域社会のキャッシュレス化に力を注いでおり、約5万円相当のカード決済端末を小売店などに無料で提供。21年9月末時点の提供台数は8000台を超えるが、店舗外ATM廃止などで削減したコストを活用してさらに1万台増やす。
こうした環境整備もあり、北国FHDの杖村修司社長は「利便性を損なうことはないだろう」と話す。
あわせて22年3月末で店舗内外のATMコーナーへの現金封筒設置も終了する。これまで年間約450万枚使われており、森林保護やごみ減量などの観点から踏み切った。引き続き必要な顧客には店頭などで渡す。
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