【インサイト】DATAZORA ザンザリアン・アラム 代表取締役
2024.04.19 06:00DATAZORA(データゾラ)は、人工知能(AI)を搭載したリアルタイムの企業検索エンジンを提供する。日本全国の企業のホームページ(HP)の全情報を網羅しており、金融機関はさまざまな企業情報を抽出してきめ細かな営業計画を立てられる。ザンザリアン・アラム代表取締役(35)に戦略などを聞いた。
全企業の情報を網羅
――設立は。
「2020年に東京で設立した。日本でデータ・ビジネスを展開したいと思った。特に日本の金融界では、データ活用はこれから本格化すると思う」
――商品の強みは。
「企業のHPからしか取れないさまざまな報告書や中期経営計画などを、大規模言語モデルを使ってリアルタイムで抽出できること。クラウドベースでAPI(データ連携の接続仕様)接続による提供なので、導入する金融機関側はコストが安く、手間もかからない」
――カバーする社数は。
「大企業からベンチャー企業まで含めて約480万社超」
――金融機関での使い方は。
「地域金融機関であれば、地域内のどの企業が何に投資しているかを抽出して、それを元に新たな営業提案を作成できる。また、提携先を探している企業に対して、タイムリーなビジネスマッチングの提案につなげられる。この他にJPX総研では、ESG(環境・社会・ガバナンス)というテーマで各企業の取り組みの情報を一元管理している」
――日本の市場は。
「米国の金融界はAPI連携が進んでおり、それによって新しいサービスをたくさん作ってきた。日本の金融界もこれからAPI接続による独自戦略を立てるようになっていくと思う」
――導入実績は。
「みずほ証券、JPX総研、メガバンク系の信託銀行、野村アセットマネジメントなど」
――今後の目標は。
「いずれはグーグルのように、質問をすると回答が返ってくるような仕組みにしたい。また検索対象の企業も日本企業だけではなく海外の企業にまで拡大したい」