マンスリーマーケット(4月) 内外情勢に目配せしたい新年度入り相場

2024.04.01 04:35
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3月に日銀は2007年以来およそ17年ぶりとなる利上げに動いた。早い段階からマイナス金利解除など金融正常化メニューの織り込みが進んでいたこともあり、マーケットの動揺は少ないようだ。今後も日本経済の好循環が持続するのかどうか、国内外のイベントへの関心が続きやすいだろう。


新年度入りとなる4月のイベントでは、まずは日銀短観が注目されよう。前回12月調査時には、製造業・非製造業ともに先行きへの警戒感が強かったことから、業況判断の推移が気にされる。また、2024年度の売上高、経常利益、設備投資計画など企業の見通しにも関心が強い。


米国では、消費者物価指数を中心に雇用や消費動向が引き続き重要だ。米国経済が景気軟着陸(インフレが鈍化しつつ、景気の急悪化も回避)への軌道を進んでいるのかどうかは、日本経済の先行きにも影響する。


4月下旬には日米で金融政策決定会合が予定されている。日本では、「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)が公表される。4月展望レポートでは新たに2026年度の政策委員による経済見通しが公表される。


金融政策の正常化に進み始めた後も、GDPの安定成長とともに、物価見通しが目標とする2%程度を保てるのかどうかといった観点を確認したい。


大和証券 日米株チーフストラテジスト 坪井 裕豪氏

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