住友生命・高田幸徳社長インタビュー 個々の取り組み広げる ウェルビーイング価値を提供
2024.03.25 10:00
「スミセイ中期経営計画2025」を展開する住友生命保険。高田幸徳社長(59)に進捗状況と今後の取り組みを聞いた。
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――23年度を振り返って。
「現中計は『住友生命グループVision2030』の実現に向けた軌道を確立する期間として位置付けている。23年度はコロナ禍を経て『つながる仕組みづくり』に注力してきた。業績面では、住友生命本体の販売件数はコロナ前の水準を上回る見通しだ。5年前に発売した健康増進をサポートする保険『Vitality』は、累計で170万件まで拡大している」
――24年度以降の展開は。
「個々の取り組みを広げる期間としたい。Vitalityでは非保険サービスである『Vitalityスマート』を提供しているが、7月から企業の従業員を対象とした福利厚生タイプを展開する予定だ。デジタルによるウェルビーイング価値の提供に取り組み、30年度末までに現状の提供顧客数1307万人、Vitality会員数130万人をそれぞれ2000万人、500万人を目指す」
――銀行窓販戦略は。
「外貨建て、円貨建て双方を提案できる商品ラインアップで、金融機関が販売しやすく、かつ顧客から理解を得られるようなアフターフォロー体制を整備する。現在、金融機関はつみたてNISA(少額投資非課税制度)に注力している。そのため、平準払い型よりも予定利率を確保できる円建て一時払い型商品の提供を進めたい」
――「資産運用立国」の実現へどう貢献するか。
「国内の金融機関投資家として、大きな課題だと認識している。トラックレコードのない新興運用勢力などをサポートしていく」