21世紀金融行動原則、三井住友FLと十六銀に環境大臣賞
2024.03.13 19:33から表彰を受けた三井住友F&Lの関口栄一専務(3月13日、東京・砂防会館).jpg)
21世紀金融行動原則は3月13日、2023年度最優良取り組み事例の表彰式を東京都内で開いた。環境大臣賞の総合部門は三井住友ファイナンス&リース(FL)、地域部門は十六銀行が選ばれ、各機関に表彰状が贈られた。
選定委員会が、同原則に署名する300超の金融機関の中から、先進性や他の金融機関のモデルとなる汎用性などを基準に評価した。伊藤信太郎環境相は、「今回の受賞は地域を起点とした模範となる取り組みが多かった。環境省としても持続可能な社会の実現に尽力していきたい」と話した。
総合部門で受賞した三井住友FLの取り組みは「ウイスキー原酒在庫を担保とした動産担保融資(ABL)の組成」。熟成中の原酒在庫の将来価値を評価し、その価値を担保としたABLにより長期資金を提供。ウイスキー以外の発酵食品などへの横展開が期待でき、国内の第一次産業にも寄与する可能性があることが選定理由となった。第1号契約として、有限会社津崎商事(大分県)向けに、熟成中の原酒在庫を担保としたABLを実行している。
から表彰を受けた十六銀の石黒頭取(3月13日、東京・砂防会館).jpg)
地域部門は、十六銀行が「地域企業の脱炭素化支援」の取り組みで受賞した。行内で脱炭素コンサルタントを育成し内製化するという思い切った方針と、行内全体で脱炭素化に向けた支援を実施する姿勢が高く評価された。石黒明秀頭取は「脱炭素に関する大規模なミーティングを行うことで、行内全体で取り組む機運を醸成している」と話した。選定委員会は「トランジションの支援で融資先とつながるという金融業界の王道となるような事業モデルといえる」とした。
環境大臣賞のほか、選定委員長賞に栃木銀行、運営委員長賞に京都信用金庫が選ばれた。
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