野田・地方創生相インタビュー、「血の通う助言を」 地域金融機関に期待
2021.10.16 04:39
野田聖子・地方創生相はニッキンなどのインタビューに応じ、地域金融機関に対して「地方を知り尽くしている」として地域経済活性化への期待を示した。少子化対策相、こども政策担当相としては、少子化対策予算を大幅に増額する必要性を強調した。
主な発言は次の通り。
「観光業などで地方を盛り上げようという矢先にコロナ禍が始まった。地域を立て直し、地に足を着けた経済活性化を図るため、金融機関の存在は欠かせない。都市の目線ではなく、血が通う現実的な助言を企業に送れるパートナーとして尽力してもらいたい」
「地方で存在感を放っているのは、地域金融機関、農業協同組合、郵便局。地方創生を語る際、これらを活用するアイデアがあまり出てこない状況を残念に思っている。地元の事情を最も詳しく知る組織や人材の知見を有効活用したい」
「活性化で成果をあげた地方公共団体に対し、国が報いる仕組みが求められている。報奨金を出すような仕組みも考える必要があるだろう。地方分権は進んできたが、自由に使える資金が十分に行き渡っていないと考えている」
「これまでの子ども政策の失敗は、経済や安全保障の観点を踏まえず社会問題としてとらえてきた点だ。社会保障や防衛の課題も、少子化で経済の担い手が減るから解決が難しくなる。フランスはGDP(国内総生産)の約3%を少子化対策に充て、出生率のV字回復を果たした。一方、日本の比率は1%台。本気で人口減少に歯止めをかけるならば、フランス並みに増額して予算を組む必要がある」