荘内銀、店舗内店舗を再独立 中核店の統合機に復活
2021.10.12 04:33
荘内銀行は10月11日、山形県酒田市内の法人取引先を多く持つ「酒田中央支店」と「酒田営業部」を統合し、新「酒田中央支店」としてリニューアルした。これを機に酒田営業部が抜けた後の建物には、店舗内店舗で統合していた「若竹町支店」が再独立し、18日にオープンする。店舗内店舗を路面店として復活させるのは全国的にも珍しい取り組みだ。
今回、酒田商工会議所、酒田市と進めてきた酒田産業会館の建て替え竣工(しゅんこう)を機に酒田中央支店がテナント入居し、そこに法人拠点としての機能向上を図るため酒田営業部を統合した。この新中核店には渉外係を集約し、効率的かつ戦略的な営業活動を展開する。
元の若竹町支店は1971年に開設、2009年に酒田営業部が隣に移転したことを機に店舗内店舗として統合された歴史を持つ。ただ、酒田営業部には多くの来店客があり、この顧客の利便性を維持する必要があったことから〝店舗の復活劇〟となった。
中核店の酒田中央支店は、前身の出羽銀行が1920年に開設し、41年に同行東支店となった。現在も酒田市の指定金融機関としての機能を持つ基幹店。
一方、酒田営業部は79年に同店卸町出張所として開設、おおみや支店への昇格を経て2001年に酒田営業部に改称。同時に酒田北、新橋、若竹町、酒田東、緑ケ丘各店からの主要な法人先の移管を受けた。
新拠点のパートを含む行員数は、「酒田中央」が38人、「若竹町」が8人。支店長は工藤正寛氏が兼務。若竹町には、「酒田ローンスクエア」と「ほけんの窓口@荘内銀行酒田店」を酒田北支店から移転・併設。計15、16人の拠点となる。なお、かつて11あった酒田市内の拠点数は6となる。
上野雅史会長は、「店舗網を補完、サポートするために若竹町を復活させる。ブランチインブランチとなっても機能は残っているから(戻すことは)柔軟にできる」と話した。
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