熊谷俊行・第二地方銀行協会会長 「変革を通じた価値創造」
2024.01.01 04:55.webp)
2023年度、第二地方銀行協会では、環境変化を的確に捉え、柔軟に変革しながら、お客さまや地域社会に新たな価値を提供していくことを目指し、「変革を通じた価値創造」を活動テーマに取り組んでいる。本年もこのテーマに基づき、以下の点を中心に取り組みを一層深化させる。
1点目は「地域を支えるビジネスモデルの共創」。地域金融機関には地域の産業発展と安定した生活への貢献とともに、社会課題の解決への主体的な取り組みが求められている。中でも、伴走支援の真価が問われるフェーズに移っているとの認識の下、事業再構築や新規事業、SDGs、デジタル化など様々な課題に向き合うお客さまの支援に全力を尽くしていく。また、脱炭素など地域の課題に対する社会的役割の発揮、さらには、個人のお客さまの資産形成や相続対策など、課題解決を追求するプロセスを通じて、地域を支えるビジネスモデルをお客さまと共に創り上げていく。
2点目は「デジタル技術とデータ利活用による生産性向上」。人口減少社会において、構造改革により生産性を向上させていくことは喫緊の課題であるが、多くの会員行はデジタル化を進めるにあたり、人材育成に努めつつも、専門人材不足を課題としている現状がある。こうした課題に対応するため、当協会が進めてきたビジネスパートナーとの共創の場である「SARBLAB」も活用し、お客さま及び会員行自身のデジタルを活用した利便性と生産性の向上、さらにはデータの利活用による価値提供力の強化を支援していく。
3点目は、「人的資本の価値最大化」。既存機能の提供のみでは、持続可能な地域社会の実現は困難であり、コンサルティング機能の高度化や新事業創出など、私どもにも変化が必要だ。こうした変化を生み出し、価値創造できる人材の育成・確保に向けて、多様な階層を対象とした研修をはじめ、女性行員の活躍支援、異業種との大規模交流会の開催などを通じて、会員行の取り組みをサポートしていく。引続き、会員行間の情報共有・対話の場の提供に努め、各会員行が新たなアイディアを生み出し、創意工夫を重ねながら取り組みを進めるサポートと、それらを支えるチャレンジ精神にあふれた企業風土の醸成を推し進めていく。
本年は、各国の金融経済情勢とそれを踏まえた金融政策など、金融業界を取り巻く環境は大きく変化する可能性がある。地域金融機関が期待される役割をしっかり果たせるよう、有益な情報共有や関係当局への提言などを通じて、会員各行の取組みを積極的に支援していく。