マーケット・トレンド(株式) 日経平均は2024年に史上最高値更新へ
2023.12.19 04:25
海外では主要株価指数が軒並み史上最高値を更新するなか、日本株は上値が重い。
足元で日本株のパフォーマンスがさえない理由のひとつは円高が重しとなっていることだ。その大きな背景には日本と海外の金融サイクルの違いがある。インフレ抑制のため積極的な利上げを続けてきた欧米の中央銀行は、政策を転換し来年は利下げが見込まれる。それに対して日銀はマイナス金利の解除、YCC(イールド・カーブ・コントロール)撤廃など「形式的には」利上げ方向に動くことが予想される。
しかし、日銀の政策修正はあくまで金融政策正常化への一歩であり、景気を抑制することを目的とする金融引き締めではない。そうした認識が市場に浸透すれば、日銀の政策修正はむしろデフレ脱却を明確に示すものとして好意的に受け止められるだろう。
海外では利下げ、国内はデフレ脱却、そして企業は資本効率の改善を追求する観点から、M&A(合併・買収)やTOB(株式公開買い付け)など事業再編を活性化させる。こうした状況は株式投資にとって非常に望ましい環境だと言える。需給面でも2024年は新NISA制度が始まり、個人投資家のマネー流入が相場を支えるだろう。これらを勘案すれば、2024年には日経平均は89年末につけた史上最高値更新を視野に捉える上昇が期待される。
今回でマーケット・トレンドの執筆は最後になります。長きにわたるご愛読に感謝申し上げます。ありがとうございました。よいお年をお迎えください。
マネックス証券 チーフストラテジスト 広木 隆氏