めぶきFG、傘下2行でファンドラップ推進 退職金の運用提案強化
2021.10.06 04:44
めぶきフィナンシャルグループ(FG)傘下の常陽銀行は10月1日、足利銀行は8日、野村グループのウエルス・スクエアが供給元となる投資一任運用サービス(ファンドラップ)の取り扱いを開始。個人の退職金や法人の滞留預金などの運用に応えるサービスとして提案を強化し、手数料の増強につなげる。
推進先は、投資の経験者や熟練者よりも過去の失敗などを理由に運用から遠ざかっている顧客や、預金が積み上がって放置状態の取引先をターゲットに据える。
特に個人では預金口座に滞留する退職金を重視。定年退職しても雇用延長で退職金の運用について考える余裕のない顧客の潜在的なニーズを掘り起こす。
推進商品は2種類あり、国内外の株式や不動産投資信託(REIT)などで運用する「マスター・プログラム」(最低投資額300万円)と、国内外の債券で運用する「ボンドコア・プログラム」(同500万円)。契約対象は個人(個人事業主含む)と法人。
顧客には事前にウエルス・スクエアの専用サイトを使い、リスク・リターンやパフォーマンスなどに関する質問に答えてもらう。その結果に応じてマスター・プログラムで5タイプ、ボンドコア・プログラムで3タイプの中から最適と思われる運用を提示。契約の判断材料に活用する。
法人推進では地元に中小企業が多いため、安定運用につながるボンドコアを中心に提案に力を入れていく方針だ。
今回のファンドラップはウエルス・スクエアを投資一任業者とし、その代理店となるめぶきFG系のめぶき証券を通じて、常陽銀と足利銀がサービスを提供する。