肥後銀、営業店改革へ新窓口受付システム 11月から順次導入
2021.10.05 04:45
肥後銀行は営業店改革の一環で、「新窓口受付システム」(ローレルバンクマシン)と「セルフ入出金機」(沖電気工業)をそれぞれ共同開発した。来店客の目的に応じた案内のほか、重要顧客にはスムーズな営業提案へつなげたい考え。11月15日に新築移転する菊池支店から順次導入する。
同行は機械化と正行員の営業活動への移行によって、営業店の窓口事務はパート職員で完結する仕組み。新店舗では窓口事務の後方にハイパーテーション(仕切り)を設置して、顧客に向いた机の配列を見直して事務の省スペース化などに取り組む方針。
ただ、仕切り設置によって混雑状況の把握と応援の必要性、営業担当の在席有無が分からない問題が予想された。
新窓口受付システム(名称=Orchestra7)は、「キャッシュカード」を利用して、QRコード付きの受付カードを発行する。同システムは、同行本部のデータセンターに接続し、口座名や来店目的、混雑状況などを仕切り後方の行員と共有。2022年度には同行の顧客管理情報(CRM)と連携させて、顧客の資産や属性も共有する。

このQRコードは、窓口のタブレット端末や新規開発したセルフ入出金機など他社機器にも連動可能にした。セルフ入出金機は窓口カウンターの中央部に設置予定。入金の場合、機械入金後は窓口で通帳に印字処理、出金は窓口で記帳後に機械で現金を受け取る流れになる。このQRコードを使ったプロセス改革によって顧客の手書き記入項目の削減と行員のオペレーションレスにつながると期待する。
同行事務統括部オペレーション改革室は、新システムによって「顧客の支店滞在時間は短縮され、クイックや相談など目的に応じた案内ができる。来店客のデータが収集でき、これまで銀行になかった未成約情報を活用したデータ分析が可能」とみる。
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