きらやか銀、地域のパン製造会社を再生へーコンサル子会社が出資も
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きらやか銀行は10月4日、子会社「きらやかコンサルティング&パートナーズ」(KCP)が同行取引先のパン製造会社「たいようパン」に対し、事業再生に取り組んでいると発表した。事業を引き継ぐ新会社を設立し、KCPが出資するとともにプロジェクトチームを立ち上げ、再生に向けてコンサルティングを始めた。
「たいようパン株式会社」は1948年に創業し、学校給食用のパンも手掛ける。50名超の従業員を抱え、年間売上高は3億~4億円。公共性が高く、「地域になくてはならない会社」(きらやか銀本業支援戦略部)だ。
近年は、コンビニエンスストア等との競争から売り上げは減少。多額の債務を抱えているため、新会社「株式会社たいようパン」を8月に立ち上げ、事業を引き継ぐことにした。旧会社は、金融機関など債権者に債権の一部放棄を要請し、2021年度中をめどに清算する見通しだ。
KCPは事業継続が可能と判断し、9月24日に優先株式を引き受けて250万円を出資。経営管理体制の再構築のために7人のプロジェクトチームを9月に発足。多方面から経営に携わる事業再生を始めた。銀行子会社が銀行取引先に出資し、事業再生のコンサルまで行うのは「全国でも極めてまれなケース」(同)と話す。