日銀グランプリ、学生が金融・経済政策提言 最優秀賞に埼玉大
2023.11.27 12:00.webp)
日本銀行は11月25日、大学生向け小論文・プレゼンテーションコンテスト「日銀グランプリ」の決勝大会を本店で開いた。投資促進や年金問題といった社会課題をテーマに、5チームが発表。審査員である日銀政策委員らの質疑に応じ、提言の趣旨を訴えた。
最優秀賞には埼玉大学が選ばれた。「投信レンズ~『貯蓄から投資へ』の第一歩~」をテーマに、つみたてNISA対象商品に限った投資説明資料の作成と提示の義務化を提言した。
埼玉大チームは交付目論見書など基本資料の情報を重要度に応じて絞ったり、文字だけでは伝わりにくい内容をグラフやチャートを使って表現したりすることで投資初心者の商品理解を促す工夫を施した。「安心して投資を始められ、継続できる環境が必要」との問題意識をベースに、若者目線でウェブページを作ったことなどが評価された。代表の河原伸太朗さんは「今回、取り上げた問題を実際に解決していく人材になっていきたい」と受賞の感想を語った。
19回目の今回は、金融・経済への提言をテーマに105編の応募があった。書類審査により決勝進出チームを選出。決勝では審査員長の氷見野良三副総裁のほか、高田創審議委員、田村直樹審議委員、外部有識者ら5人が評価した。氷見野審査員長は、データ分析に加え、アンケートや実務家への聞き取り情報を反映した発表内容を踏まえ、「情熱や行動力を存分に感じることができた」と評した。
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