第一勧業信組、GABVアジア大会開催 各国の活動を共有

2023.11.02 11:07
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価値金融について発表する野村理事長(左から2番目、10月31日、全信中協)
価値金融について発表する野村勉理事長(左から2人目、10月31日、全国信用組合会館)

第一勧業信用組合(東京都、野村勉理事長)は10月31日と11月1日、全国信用組合会館で、利益よりも価値を重視する国際金融組織「GABV」のアジア太平洋支部の大会を開催した。GABVや同組織に加盟する金融機関の幹部ら8カ国8機関約20人が、各国の活動をリアルとオンラインで共有。GABVのマーティン・ローナー事務局長は「持続可能な社会や環境づくりに、何が大切なのかを慎重に考えてもらいたい」と話した。


初日午前は「資本と流動性のニーズ」が主題。JICA(国際協力機構)が新興国への投融資、NMBバンク(ネパール)が資金調達戦略、コンパニオンバンク(キルギス共和国)が投資基準の見通し、チサバンク(パプアニューギニア)が外部資本の調達について紹介した。


午後はESG(環境・社会・ガバナンス)と価値金融が主題。バンクムアマラート(マレーシア)とESAFスモールファイナンスバンク(インド)の幹部が事例を報告。GABV研究者が価値金融の効果測定の傾向を解説。また、価値金融の側面を第一勧業信組の野村理事長が紹介。コルレスバンキングについてGABV加盟機関の基礎調査と推奨事項を共有した。


2日目午前は、GABVの戦略やアジア太平洋支部の展開を幹部が説明。農業価値システムを主題にムクティナスビカバンク(ネパール)やコンパニオンバンクのCEOが事例紹介。午後の部は、エネルギーと水の安全保障における金融の役割をテーマに、ESAFスモールファイナンスバンクの幹部が、再生可能エネルギー融資とWASH(水、衛生設備、衛生促進)融資の事例を紹介した。



GABVの6原則を実践した加盟機関に証明書が手渡された(11月1日、全信中協)
GABVの6原則を実践した加盟機関に証明書が手渡された(11月1日、全国信用組合会館)

GABVのマーティン事務局長が2024年を展望。24年2月26~29日にイタリアのパドヴァとミラノで世界大会を開催することを発表。またGABVが定める六つの価値金融の原則を実践したとして、第一勧業信組を含めた加盟機関に証明書が手渡された。


その後、価値金融を日本で広める一般社団法人JPBV(価値を大切にする金融実践者の会)の江上広行代表理事事務局長が動画で活動報告。①ダイバーシティとインクルージョン②インパクトファイナンス③公益善のための経済ーーのテーマごとにグループで対話。JPBVの加盟機関など54人が参加した。



GABVとJPBVによるグループワークの様子(11月1日、全信中協)
GABVとJPBVによるグループワークの様子(11月1日、全国信用組合会館)

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