東京海上日動、一部代理店で情報漏えい システムの参照設定にミス
2023.10.31 08:03東京海上日動火災保険は10月30日、同社の一部代理店で本来はアクセスしてはならない他保険会社や同社の顧客情報にアクセスできる状態となっていたことが判明したと発表した。閲覧可能なのは、氏名、住所など顧客属性や契約内容、証券番号、保険事故の有無など。同社側の事務ミスにより参照制限が適切に掛けられていなかったのが主因で、7月14日に代理店からの問い合わせで事態が判明した。
同社は代理店システムのTNetで顧客対応をしており、乗合代理店には他保険会社の顧客情報も閲覧できる権限が与えられる。一方、「勤務型」と呼ばれる個人型代理店は、同社の顧客情報のみ閲覧可能。ところがこの勤務型代理店において、TNetに紐づけられた他社契約が見えてしまったことが判明した。
代理店からの照会を受けて、同社側は閲覧範囲の特定など実態の調査を実施。7月25日に金融庁へ報告するとともに、システム上の改修を行った。調査の結果判明したのは、214の乗合代理店で他社情報へのアクセス制限に不備があり、同社からの委託契約のない11代理店で同社関連情報が閲覧できた。また165代理店では東京海上日動あんしん生命保険の顧客情報が不適切に閲覧できる状態だった。
現時点で情報の不正使用は確認されていないが、情報閲覧された複数の他保険会社は、顧客へ注意喚起のアナウンスを発信した。
関連記事
関連キーワード
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 地域金融機関、地公体貸出 割れる戦略 金利上昇で見直し加速
- 3メガ銀、リアル接点拡充 三菱UFJ銀、20年ぶり新店
- 三菱UFJ銀、Netflixの独占放映で 独自調査を公表
- 住信SBIネット銀、住宅ローンアプリ1年 本審査9割超に利用浸透
- <お知らせ>「金融×スタートアップ Meetup」 ~スタートアップ支援の課題と在り方を考えるイベント~【参加無料】
- 常陽銀、〝100億企業創出〟に本腰 包括支援へ157社選定
- 福島銀、貸金庫サービスを廃止 26年3月末で
- 改革の旗手 藤原一朗・名古屋銀行頭取、「健康経営」で日本変える
- 高知銀、投信販売体制を再構築 営業店はマス層のみに
- 埼玉県と県産業振興公社、業態超え新現役交流会 全国初、同一県の9機関協力