山形県信保協、支援機関向けに研修会 共同通信の橋本氏が講演
2023.10.10 19:14
山形県信用保証協会(高橋雅史理事長)は10月10日、山形県内の金融機関などで組織する、やまがた中小企業支援ネットワーク会議の研修会を開いた。共同通信社編集委員の橋本卓典氏が、「中小企業と地域金融の未来」をテーマに講演。銀行、信用金庫の融資部担当者や経営支援機関の職員ら約50人が聴講した。
橋本氏は、自身が取材で訪れた山形県内の中小企業の取り組みを挙げ、「地域企業が生き残るためには、大手企業の課題を解決するための付加価値を持つ必要がある」と強調。また、メガバンクと地域銀行それぞれの取引先の中間規模にあたる、100億円規模の企業に対する支援不足を訴えた。
後半には「業種別支援の着眼点」について説明したうえで、「企業が持つ機能や果たす役割を理解し、業種名に捉われない支援を展開してほしい」と力を込めた。
主催した山形県信保協の松本秀樹常務は「原材料の高騰や人材不足により、支援機関の役割はますます高まっている。今後の支援に役立ててもらえれば」とあいさつした。
同研修会は地域金融機関の支援強化や連携を図るため、2021年に開始。これまでカーボンニュートラルやDX(デジタルトランスフォーメーション)をテーマに講演会を開いている。対面での開催は今回が初めてとなった。
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 北陸銀と北海道銀、営業支援システム導入 年18万時間の作業削減
- 金融界、「隠れリース」特定に本腰 27年の新基準適用迫り
- 群馬銀、ストラクチャードファイナンス3年5.7倍 RORA向上に寄与
- 金融庁、決算書入手方法を調査 地域金融の実態把握へ
- 京都中央信金、理事長に植村専務が昇格 白波瀬氏は代表権ある会長へ
- 福井銀、野村証券と包括提携2年 預かり残高5000億円超
- 固定型住宅ローン、金利〝決め方〟見直し機運 参照指標「再検討」も
- メガバンク、上場廃止増えLBOローン好調 三菱UFJ銀は管理高度化
- 信金、店舗減少が小幅にとどまる 職員数推移との格差鮮明
- 地域銀・信金、NISA口座伸び悩む 3カ月の増加率1%