奈良中央信金、デジタルツールで産業振興 ウェイビーなどと協定
2023.09.20 18:14
奈良中央信用金庫(奈良県、高田知彦理事長)は9月20日、中小企業支援を目的にコンサルティングのウェイビー(東京都)、田原本町、田原本町商工会と包括連携協定を締結した。地域の産業振興を目指し、デジタルツールを使った経営支援モデルを構築。年明けの運用開始を見込む。
同支援モデルでは、ウェイビーが運営するクラウドサービス「デジ社長」と商工会の公式LINEを接続し、登録した経営者にサービスを提供する。経営者はデジ社長を経由して補助金・助成金情報や同業他社の成功事例の閲覧、専門家や企業とのマッチングサービスを利用できる。
商工会の公式LINEを通じて経営者が閲覧した情報は、同信金と田原本町に共有。経営者の課題や関心を地域の経営支援者が把握することで、個社別に迅速な対応が可能となる。今後は取引が少なくニーズの把握が難しい地元企業を中心に、金融サービスの提供や伴走支援の拡大が期待される。
同日、田原本町役場で協定提携式を開催。出席した高田理事長は「今回のモデル構築によって、近年注力してきた事業者支援の武器が増える。田原本町、商工会と連携を強化し、地元企業のニーズ把握に努めたい」と意欲を示した。