中部横断道コネクト、 7信金に連携拡大 販路支援や交流人口促進へ
2023.09.19 19:27
静岡、山梨、長野各県を結ぶ中部横断自動車道沿線の信用金庫で構成する「しんきん中部横断道コネクト」は9月19日、新たに長野県の長野信用金庫、松本信用金庫、上田信用金庫が連携に加わり、長野県岡谷市内で協定締結式を開いた。交通の利便性を生かし、県境を越えて取引先の販路拡大や特産品の魅力創出、交流人口の促進などで連携を強め、各地域の価値向上を目指す。
同連携は2021年11月、中部横断自動車道(静岡・山梨県間)が同年8月に全線開通したことを受け、しずおか焼津信用金庫(静岡県)、山梨県の甲府信用金庫と山梨信用金庫、諏訪信用金庫(長野県)でスタート。2年間でマルシェやビジネス交流会など14の合同事業を展開してきた。
連携が軌道に乗ってきたことや、アフターコロナの地域や取引先への支援態勢を強化するため連携拡大に踏み切った経緯があり、同自動車道の未開通区間である山梨・長野県間の整備で将来的に大きな経済効果も期待できる。
新たに加入した長野信金の市川公一理事長は「オンラインの発達により広域連携は新たな可能性を秘めている」、松本信金の鶴見明夫理事長は「静岡県が近い存在となり、取引先のビジネスマッチングや販路拡大につなげたい」、上田信金の小池文彦理事長は「文化や歴史の交流でも期待が大きい」と強調した。
今後は定期的に情報交換の場を設けて取引先や地域の課題などを共有。相互に販路イベントの協力やSNSを活用した事業者のPR支援など、各自治体とも連携しながら各種施策を具体化。職員間の人事交流も進める。
直近では11月に静岡市で開く「産業フェアしずおか」に各信金の取引先が出展する予定だ。しずおか焼津信金の田形和幸理事長は「信金同士協力してお客さまの成長と繁栄につなげたい」と語った。
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