岸田内閣、鈴木財務・金融相が留任 官房副長官に村井氏

2023.09.13 19:01
政府 役員人事
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第2次岸田再改造内閣が9月13日夜に発足し、鈴木俊一財務・金融相(70)は留任した。官邸では金融に強い木原誠二官房副長官(53)が交代し、後任に村井英樹首相補佐官(43)が抜擢(ばってき)された。農林水産相には、元住友銀行の行員で財務副大臣や金融副大臣を歴任してきた宮下一郎衆院議員(65)が就いた。


鈴木氏は第1次岸田内閣の発足時から財務・金融相を務めており、間もなく3年目に入る。当面は、保険金の不正請求問題が表面化したビッグモーターや損害保険ジャパンの検査に注力する。改造直前、13日昼の会見では「保険契約者保護を欠く問題が認められれば厳正に対処する」と話した。金融市場へのメッセージ発信については、市場が日本銀行による金融政策や金利・為替の動向を読みづらくなっているなかで引き続き慎重な対応を求められる。


「資産所得倍増プラン」の策定などに貢献してきた木原氏に代わって官房副長官に就いた村井氏は、元財務省職員。2017年からは金融庁担当の内閣府大臣政務官も務めた。「人生100年時代」を見据えた資産形成の加速や社会保障改革に意欲的で、今後は資産運用立国に向けたプラン策定で中心的な役割を担いそうだ。


今回の内閣改造では11人が初入閣。農水相の宮下氏は、大蔵官僚から政治家に転身した宮下創平・元厚生相の長男。創平氏の秘書官になるまで住友銀に勤めた。16年には衆院財務金融委員長も経験しており、金融業界団体とのパイプは太い。


このほか、法務相に就いた小泉龍司衆院議員(70)は旧大蔵省出身。75年入省組で、勝栄二郎・元財務事務次官(現インターネットイニシアチブ社長)などと同期。銀行局も経験している。西村康稔経産相(60)や河野太郎デジタル相(60)は留任した。

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