2期ぶりに上方修正 北部九州の景況感 福岡財務支局
2023.07.26 13:05
福岡財務支局は7月26日、北部九州(福岡県・佐賀県・長崎県)の管内経済情勢報告を公表した。7月の総括判断は「緩やかに回復しつつある」とし、2023年1月期以来、2期ぶりに上方修正した。
主要7項目のうち、個人消費は「回復しつつある」と前回判断から引き上げた。生産活動や雇用情勢など5項目は据え置いた一方、企業収益は減益見込みと前回から引き下げた。
個人消費では、百貨店やスーパー、コンビニエンスストアの販売が前年を上回った。企業収益は、製造業、非製造業ともに減益を見込む。企業からは「仕入価格が上昇しているが、価格転嫁できず利益が縮小している」との声がある。
会見した中澤亨支局長は、インバウンド回復や新型コロナウイルス5類移行で人流が拡大していることから、「個人消費がさらに上向くか、横ばいとなるか注目していく」と語った。先行きについては「回復が期待されるが、物価上昇と金融市場の変動に注意が必要」との見方を示した。