DIがコロナ前水準に回復、九州・沖縄の6月短観
2023.07.03 18:32
日本銀行福岡支店は7月3日、九州・沖縄の6月の企業短期経済観測調査(短観)を発表した。全産業の業況判断(DI)は「プラス18」で前回(3月)調査から2ポイント改善し18年12月以来の水準になった。改善は5期連続で、コロナ前の水準まで戻り、大山慎介支店長は「景気が緩やかに回復している」とした。
製造業はプラス7。前回から1ポイント上昇し、2期ぶりの改善。自動車関連部品の供給制約緩和による生産改善、紙・パルプや鉄鋼、食料品などで販売価格転嫁の進捗、外食向け需要の改善が要因。
非製造業はプラス23。前回から1ポイント上昇し、5期連続で改善した。経済活動の再開に伴い人の動きが回復し、観光業や運輸・郵便、宿泊・飲食など幅広い業種で改善の動きが見られた。
23年9月の先行きは、全産業が「プラス17」(変化幅1ポイント悪化)、製造業が「プラス9」(同2ポイント改善)、非製造業が「プラス22」(同1ポイント悪化)を見込む。
先行きについて、大山支店長は「円安を含めた企業のコスト高、海外経済の減速、労働需給の逼迫」を懸念する。
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