金利とは?金利表示の見方を解説!【金利一覧表あり】
2023.06.19 18:09
預金や借り入れでは、金利という言葉をよく耳にします。金利と利子、利息、利回りなど似たようなイメージを持ちやすい言葉との違いが分かりにくいと感じる人も多いのではないでしょうか。ここでは、金利とは何なのか、金利表示の見方とともにご紹介します。※「金利一覧表(例)」を更新しました。
目次
金利とは?
金利は、資金の貸し借りにおいて発生する利息、つまり貸借料の元金に対する割合のことを指します。利子率や、利率、利回り、割引率といったものはすべて金利に含まれ、貯蓄や借金には欠かせない情報です。
預金でつく利息もまた、金利です。一般的には、年利とは1年あたりの利息のことを指しますが、その利息がそのまま金利として受け取れるわけではありません。例えば、金利が0.3%の定期預金で100万円ほど1年間預けた場合、利息は3,000円です。しかし、預金で発生する利息には源泉分離課税がかかり、源泉徴収されます。そのため、実際に受け取るのは源泉徴収された額となり、利息で計算された額よりも少なくなります。
このような事情から、広告等での金利の表示は「表面金利」や「税引き前金利」などと書かれるケースも珍しくありません。
・金利と貸出金利との違い
金利は、お金を預けた際だけでなく借りた際にも発生します。預金金利と貸出金利について整理してみましょう。
貸出金利とは?
貸出金利は、金融機関などが個人や法人に融資する際に発生する金利のことを指します。つまり、簡単に言えば銀行がお金を貸出す際の金利のことで、貸付金利と呼ばれることもあります。
身近な例で言えば、住宅ローンやマイカーローンなどが該当し、この金利が銀行にとっての収入になります。
貸出金利という言葉は、銀行側から見た呼称です。お金を借りる側から見ると、それは「借入金利」となります。
預金金利と貸出金利の違い
ここまででも分かるように、貸出金利は銀行側がお金を貸す際に発生する金利なのに対し、預金金利は銀行が預金者に支払う金利のことを指します。定期預金や普通預金を見ると、1年に1回のペースなどで利息が計算され振り込まれますが、銀行にとっては支出に当たります。
・金利と利回りの違い
しばしば、金利と利回りという言葉が混同されることがありますが、実際は必ずしも一致するものではありません。その違いについて見てみましょう。
利回りとは?
利回りとは、金利は、1年間の投資金額に対して得られる年間利息の割合のことを指します。利回りとは違い、金利はあくまでも単年の利息額の割合です。預金で例えると、毎年銀行から支払われる1年分の預金利息の割合が金利です。一方、利回りは複数年にわたる運用益を1年あたりの割合に戻して示すため、複数年で得た預金利息を合計した後に1年平均の額として算出し、その割合を指すこととなります
1年間の投資金額に対して得られる収益の割合のことを指します。利回りには、投資商品を売却した時の売却損益も含まれます。つまり、1年間の投資金額に対して、お金がどれだけ増えたのか、その割合のことを指します。複数年にわたり運用している投資商品に関しては、1年あたりの収益率を計算し、値上がりの可能性がある投資信託や債権などは売却収益も加味します。
金利と利回りの違い
金利は、1年間の投資金額に対して得られる年間利息の割合のことを指します。利回りとは違い、金利はあくまでも単年の利息額の割合です。預金で例えると、毎年銀行から支払われる1年分の預金利息の割合が金利です。一方、利回りは複数年にわたる運用益を1年あたりの割合に戻して示すため、複数年で得た預金利息を合計した後に1年平均の額として算出し、その割合を指すこととなります。
・預入期間が1年未満の定期預金の場合は?
基本的に、金利は年利、つまり1年あたりの利率のことを指します。しかし、預け入れ期間が1年に満たない場合の定期預金については、利息の計算方法が少し変わってきます。そもそも、定期預金は1ヶ月や3ヶ月、6ヶ月など1年未満のものもあります。そういった1年未満の定期預金でも、年率の金利が表示されていることがあるため注意が必要です。
年率で金利が表示されている場合、3ヶ月なら4分の1、6ヶ月なら2分の1として計算することとなります。例えば、金利1.2%として表示されている場合で6ヶ月の定期預金なら、金利は半分の0.6%で計算をします。この場合、仮に100万円を預けた場合、6ヶ月後には6,000円分の利息(税引き前)がつく仕組みです。
金利一覧表(例)
・定期預金金利の一覧
300万円未満の標準金利
1ヶ月 0.002%
2ヶ月 0.002%
3ヶ月 0.002%
6ヶ月 0.002%
1年 0.002%
2年 0.002%
3年 0.002%
4年 0.002%
5年 0.070%
7年 0.100%
10年 0.200%
参照:円預金金利 : 三井住友銀行 (2023年11月9日時点)
300万円以上の標準金利
1ヶ月 0.002%
2ヶ月 0.002%
3ヶ月 0.002%
6ヶ月 0.002%
1年 0.002%
2年 0.002%
3年 0.002%
4年 0.002%
5年 0.070%
7年 0.100%
10年 0.200%
参照:円預金金利 : 三井住友銀行 (2023年11月9日時点)
1000万円以上の標準金利
1ヶ月 0.002%
2ヶ月 0.002%
3ヶ月 0.002%
6ヶ月 0.002%
1年 0.002%
2年 0.002%
3年 0.002%
4年 0.002%
5年 0.070%
7年 0.100%
10年 0.200%
参照:円預金金利 : 三井住友銀行 (2023年11月9日時点)
・残高別金利型普通預金金利の一覧表
1,000万円以上 0.001%
300万円以上 0.001%
300万円未満 0.001%
参照:円預金金利 : 三井住友銀行 (2023年11月9日時点)
・貯蓄預金金利・普通預金金利の一覧表
貯蓄預金金利
1,000万円以上 0.001%
300万円以上 0.001%
50万円以上 0.001%
50万円未満 0.001%
参照:円預金金利 : 三井住友銀行 (2023年11月9日時点)
普通預金金利
普通預金金利 0.001%
参照:円預金金利 : 三井住友銀行 (2023年11月9日時点)
・貸出金利の一覧表
住宅ローン(WEB申込)
金利タイプ 融資期間 融資利率
変動金利型 - 年2.475%
固定金利特約型 2年 年3.300%
3年 年3.650%
5年 年3.750%
10年 年3.940%
超長期固定金利型10年超15年以内 年3.080%
15年超20年以内 年3.170%
20年超35年以内 年3.250%
参照: ローン金利 : 三井住友銀行(2023年11月1日時点)
マイカーローン
融資利率(変動金利型)
マイカーローン 年4.475%
参照: ローン金利 : 三井住友銀行(2023年11月1日時点)
教育ローン
融資利率(変動金利型)
教育ローン(有担保型) 年2.975%
教育ローン(無担保型) 年3.475%
参照: ローン金利 : 三井住友銀行(2023年11月1日時点)
カードローン
契約極度額 融資利率(変動金利型)
100万円以下 年 12.0%~年 14.5%
100万円超200万円以下 年 10.0%~年 12.0%
200万円超300万円以下 年 8.0%~年 10.0%
300万円超400万円以下 年 7.0%~年 8.0%
400万円超500万円以下 年 6.0%~年 7.0%
500万円超600万円以下 年 5.0%~年 6.0%
600万円超700万円以下 年 4.5%~年 5.0%
700万円超800万円以下 年 1.5%~年 4.5%
参照: ローン金利 : 三井住友銀行(2023年11月1日時点)
まとめ
金利は、お金の貸し借りが発生する場面でとても重要な情報となります。特に、多額の金額を借りる際は金利についてもよく把握しておくことが大事です。預金では、金利と実際の受け取り額に違いが生じることも知っておくとよいでしょう。利回りなど、混同しやすい言葉の意味を正しく知り、運用に役立ててみてはいかがでしょうか。
【執筆者】ニッキンONLINE編集部