福岡銀、小売流通企業とサステナ推進 共同でサロン設立
2023.05.29 22:05
福岡銀行は5月29日、九州エリアの小売流通企業など賛同する11社と共同でサステナビリティを推進するため、「九州流通サステナビリティサロン」を設立した。小売流通業のサステナブル化に向けた情報連携と共創活動を行うもので、第1弾として脱炭素や共同販促に取り組む。
運営事務局は同行に加え、イオン九州、凸版印刷。今回発足時のサロン正会員はイオン九州、トライアルホールディングス、西鉄ストアなど9社。
同サロンの活動は、①同業者間、他業種間のコミュニケーションの場の創出②メンバーによるサステナビリティに関する共同プロジェクトの組成③SDGsセミナーなどコンテンツの提供④サプライチェーン全体でサステナビリティ活動の推進の契機づくり――の四つ。サステナブル分野の研修・勉強会によるインプット、共同プロジェクト実行の分科会によるアウトプットの2部構成で運用する。
脱炭素では福岡銀が幹事会社を務め、会員企業による脱炭素実証実験を行う。「温室効果ガス(GHG)排出量の算定」に取り組むもので、協定締結先のゼロボードのGHG排出量算定サービスを活用。流通業界における脱炭素の課題抽出や排出削減に向けた有効な手段を検証する。
共同販促では、6月の環境月間に合わせてイオン九州など小売流通5社の約310店舗で「サステナブル共同販促」を実施。各社が選定した商品を共通の販促ツールを用いて展開し、利用者にその商品と背景や社会的な役割を訴求。商品選定基準として認証ラベルを採用し環境保全の認知度向上に寄与する。
福岡銀の五島久頭取は脱炭素の実証実験について、「まずは会員企業が自社の排出量を知るスコープ1に取り組み、将来は他社のGHG排出量であるスコープ3を算出し、その削減に向けて協働したい」と話した。
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 北陸銀と北海道銀、営業支援システム導入 年18万時間の作業削減
- 金融界、「隠れリース」特定に本腰 27年の新基準適用迫り
- 群馬銀、ストラクチャードファイナンス3年5.7倍 RORA向上に寄与
- 金融庁、決算書入手方法を調査 地域金融の実態把握へ
- 京都中央信金、理事長に植村専務が昇格 白波瀬氏は代表権ある会長へ
- 福井銀、野村証券と包括提携2年 預かり残高5000億円超
- 固定型住宅ローン、金利〝決め方〟見直し機運 参照指標「再検討」も
- メガバンク、上場廃止増えLBOローン好調 三菱UFJ銀は管理高度化
- 信金、店舗減少が小幅にとどまる 職員数推移との格差鮮明
- 地域銀・信金、NISA口座伸び悩む 3カ月の増加率1%