JCB、9年ぶり社長交代　二重副社長が新トップに

ジェーシービー（JCB）は５月26日、新トップに二重孝好副社長（62）が就く人事を発表した。社長交代は9年ぶりで、若返りを図る狙いがある。6月下旬の定時株主総会とその後の取締役会で正式決定し、浜川一郎会長兼社長（67）は会長職に専念する。

二重氏は、歴代トップと同様にJCBの主要株主として関係が深かった旧三和銀行（現三菱UFJ銀行）の出身。銀行時代は審査部門の経験が長いほか、アジア・オセアニア本部長やグローバルコマーシャルバンキング部門長といった国際部門の要職にも就いた。銀行退任後の22年9月に同社に移ってからは総合企画部の担当役員を務める。

浜川氏は14年6月に社長に就任。任期中に会員数を13年度の8446万人から22年度には1億5400万人まで伸ばし、取扱高も19兆円から43兆円と2倍強に増やした。また、スマートフォン決済の導入のほかデビットカードやプリペイドカードの提供も開始するなど新たな事業にも積極的に取り組み、コロナ下でも安定的に収益を確保した。

◇二重　孝好氏（ふたえ・たかよし）＝83年阪大卒、三和銀入行（現三菱UFJ銀）、19年6月三菱UFJ銀取締役専務執行役員、21年4月取締役副頭取執行役員を経て22年9月JCB執行役員副社長。