大阪シティ信金、経営者クラブ総会 伊藤東大名誉教授が講演
2023.05.11 20:51
大阪シティ信用金庫(大阪市、髙橋知史理事長)は、5月11日に「シティ経営者クラブ」総会を催し、会員の事業先経営者など400人超が参集した。また、伊藤元重東京大学名誉教授が「日本経済の展望」と題する講演を行った。
髙橋理事長は総会冒頭に登壇。日本の生産年齢人口が1995年比で1300万人減少し、これが消費を押し下げる要因になっていると紹介。一方で、「23年の設備投資計画は84年以来の高さで、大阪・関西万博は経済活性化の起爆剤になる。大阪、日本経済を盛り上げたい」と挨拶した。
伊藤東大名誉教授は、コロナ禍とウクライナ情勢に端を発した物価高などの経済情勢の変化や、東大の同級生・植田和男氏が総裁を務める日本銀行の金融政策などを説明。「日本円の価値はピーク比で約60%下落した。円安下のビジネスモデルを考えることが重要」と強調。日本に投資を促すキーワードには、GX(グリーントランスフォーメーション)とDX(デジタル・トランスフォーメーション)を挙げ、「GX関連投資は今後10年で150兆円になる。また、今後は技術からではなく、ビジネスの課題を実現するためにデジタル技術をどう活用するかを考えるべき」とDXの積極活用を強調した。