2月末公募投信残高、1年2カ月ぶり過去最高 積立投資の裾野拡大寄与
2023.03.14 09:06投資信託協会が3月13日に公表した2月の投信概況によると、同月末時点の公募投信の純資産総額は、23年1月末比1兆7235億円増の164兆8600億円となり、1年2カ月ぶりに過去最高を更新した。積立投資の裾野拡大など継続した資金流入が寄与した。
公募投信の残高は2021年12月(164兆5000億円)に過去最高を記録後、地政学リスクの高まりなどを受けた相場下落による運用減が響いていた。投信協の松谷博司会長は「市況の伸びで最高額を上回ったということではなく、資金の流入によって過去最高を上回ったことに意味がある」と語った。
2月末の日経平均株価は1月末比118円(0.4%)高の2万7446円。同時期の米ダウ工業株30種平均は4.2%安、ナスダック総合株価指数は1.1%安だった。公募投信全体の運用増加額は1兆7644億円。
設定から解約を差し引いた純資金流入額は1242億円で、70カ月連続の流入超過と過去最長を更新。海外株式型への資金流入は1500億円と継続した。また、海外債券型は米国債の金利上昇に伴い、分配金を見込んだ資金流入が4か月連続で続いた。2月の純資金流入額は1362億円。
私募投信の残高は1月末比3370億円減の109兆1083億円。純資金流出額は3242億円、運用による増加額は469億円だった。
証券会社や投信会社を除く銀行など金融機関の公募投信の純資産総額は、同1.29%増の35兆3730億円。公募投信に占める割合は同0.05ポイント増の21.46%となった。
関連キーワード
おすすめ
アクセスランキング(過去1週間)
- 地域銀7行が先行導入 マネロン機構のAIスコア
- 春の叙勲 金融界から24人
- 金融5団体と商工中金、適正な競争へ新枠組み 過去の民業圧迫踏まえ
- 地域銀・信金、取引先の経費削減支援 コンサル会社と連携拡大
- 京都信金、職員向け「京信大学」200回 講座受講者、延べ4000人超
- 十八親和銀、投信客への架電デスク新設 7万先にアプローチ
- Techで変える(2)宮崎銀、融資稟議書作成を自動化 業務時間は95%削減
- 日銀、政策金利を据え置き トランプ関税で海外経済減速見通し
- 大手損保、地銀の窓販デジタル化 火災保険、満期急増で
- SMBC日興証券、25年3月期純利益727億円 純営業収益はSMBC入り後過去最高