滋賀銀、日立とGHG排出量の可視化ツールを開発
2023.01.11 04:45
滋賀銀行は、温室効果ガス(GHG)排出量の可視化ツールを日立製作所と共同開発している。地域銀行が同ツールをベンダーと共同開発するのは初めてだ。2023年1月中に完成し、取引先の脱炭素経営の支援に役立てる。
当初は日立から、エコマーク製品使用率など多様な環境情報を可視化する、同社の「EcoAssist‐Enterprise」を取引先に紹介するビジネスマッチングを提案された。同行は「費用などの面で、中小企業に使ってもらいやすくしたい」と相談。22年6月から今回の共同開発を始めた。
日立の同サービスを基に、新ツール「未来よしサポート」を開発。可視化の対象をGHG排出量などに絞り、操作しやすくする。利用料を月5000円未満に抑えるうえ、当初1年間は無料。米アマゾン・ウェブ・サービスのクラウドサービスを使い、情報を同社に保存する。
利用企業は、工場など拠点ごとの電気やガス、ガソリン、メタンなどの使用量を毎月入力。自動集計され、拠点別や項目別の数値、二酸化炭素(CO2)排出量換算値などの推移を閲覧できる。滋賀銀営業店の担当者は企業とともに状況を分析し、必要に応じて補足説明する。
新ツールを使った脱炭素経営の支援内容は、エネルギー使用削減の目標・計画づくりや実行、補助金活用、再エネ設備導入など。滋賀銀のカーボンニュートラル推進チームが中心となって進める。