米本努・全国地方銀行協会会長 「自ら変革し、地域と共に持続的成長を」

2023.01.01 04:55
地銀協
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年頭所感千葉銀

2022年度、全国地方銀行協会は重点的に取り組む分野として3つの柱を掲げ、課題解決に取り組んでいる。本年もこの3つの柱を中心に様々な取組みを一層深化させていく。


第1の柱である「様々な変化に対するレジリエンスを備えた持続可能な地域経済社会の確立」については、お客さまとの深度ある対話を通じて、資金繰り支援に加え、新事業や事業ポートフォリオの見直し、事業承継やM&A、デジタルや脱炭素化など、多様化するお客さまのニーズに対応していく。


また、お客さまの長期的な資産形成ニーズに対して、お客さま本位の業務運営を徹底し、お客さま一人一人に最適な商品・サービスの提供、NISAやiDeCoの普及促進、金融経済教育などにも積極的に取り組んでいく。


第2の柱である「デジタルトランスフォーメーション(DX)を通じた金融イノベーションの促進」については、我々地方銀行自身のDXを進めるとともに、手形・小切手の電子化、本年4月からの地方税統一QRコードの導入対応等の税公金収納・支払効率化、アプリなどお客さまに提供するサービスのDXを進めている。また、地域のお客さまのDXを積極的に支援し、地域全体のDXを推進していく。


第3の柱である「持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けたESG経営の推進」については、地方銀行が自ら積極的にESG経営を実践するとともに、地域企業のESG経営への取組みを促し、特に地域レベルでのカーボンニュートラルの浸透に貢献すべく、様々な取組みを進めているところである。引き続き、お客さまの脱炭素化に向けた支援、情報開示の拡充、リスク分析の高度化等の取組みを進め、地域全体のグリーントランスフォーメーション(GX)に貢献していく。


また、多様な能力や個性を持った人材が最大限能力を発揮できるよう、人的資本経営に関する取組みも積極的に支援し、イノベーションと持続的成長を遂げる地域社会の確立に貢献していく。


我々地方銀行は、本年も様々な変化に柔軟に対応し自らを変革することで、お客さまや地域社会、株主、従業員などすべてのステークホルダーと価値観を共有しながら、真に役立つ銀行を目指していく。

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