【人づくりのヒント】経営戦略として成長見守る
2022.11.04 04:45
四国銀行 ジョブローテで若手育成
人財育成プログラムの柱は「認定制度」と「ジョブローテーション」だ。認定制度では、入行後3年間で身に付けた経験を「基礎スキル」として認定。その後は、ビジネスコンサル、個人コンサル、営業店業務の中から各行員が進んだコースに必要な専門スキルを認定していく仕組み。従来は資格取得が認定の基準になっていたが、実際の行動とミスマッチを招かないよう専門スキル認定では成果も重視しているのが特長。「認定制度は自分自身を知るツールになっている。行員がもう一歩頑張れる意識を醸成していきたい」(青山浩・総合企画部部長代理)として、モチベーション向上に期待する。
若手行員の育成のスピードや経験のばらつきをなくす課題にも取り組んでいる。「ジョブローテーション管理表」では入行3年目までの行員の育成を見守る。例えば、総合職はビジネスコンサル業務の各業務においてどの程度のレベルなのかを判定。同じ分野で従事したことのない業務があれば、総合企画部が係替えや関連の案件に携わってもらうよう指示している。若手行員は所属長との面談で、希望するキャリアに必要なスキルを身に付けていく道筋を“見える化”して話し合うことが可能になった。
同行は23年春の人事制度改定を検討。行員自身が将来のキャリアをより描きやすくする制度設計に向け、各部で調整を進めている。士業資格などの取得に応じて支給している奨励金もシステム系、DX(デジタルトランスフォーメーション)の資格を増やすなどして動機付けを行い、時代の変化に応じた対応で組織力を磨く考えだ。
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