大手生損保8社、23年春の内定者 計画比1割減

2022.10.01 04:40
保険・共済 採用
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昨年の内定式(写真は損保ジャパンのオンライン内定式)

大手生損保8社の2023年4月入社予定の新卒内定者は、10月1日時点で2980人となり、当初の採用計画(3268人)比約1割の減少となった。前年同日(3185人)比でも205人の減少だった。秋以降も採用は続くため現状より増加は見込まれるものの、将来的な3000人台割れも視野に入ってきた。


 


生保4社は来春の新卒採用、2000人割れも


4大生保看板


10月1日までに大手生損保8社から回答を得た。大手生命保険4社では、1840人で当初計画(2118人)比12.8%の減少となった。ただ多くが「想定に対して計画通り採用できた」(日本生命保険)と評価する。今後、「大幅に内定者が増える可能性はない」(明治安田生命保険)ことから、来春の総採用者数が2000人台を割り込む可能性もある。


唯一計画を上回ったのは、住友生命保険。「総合キャリア職」の採用者数が計画を上回ったのが主因。ほかにも、ダイバーシティへの取り組みとして、女性比率を考慮した採用活動を展開。外国にルーツを持つ学生も採用した。


 


損保、留学生や「グローバル経営人材」


損保


一方、大手損害保険4社の内定者数は、当初採用計画(1150人)比10人減の1140人と、ほぼ計画通りで推移。なかでも東京海上日動火災保険と三井住友海上火災保険は計画より、それぞれ微増となった。


大手損保は、グローバルなビジネスモデルを踏まえた採用活動を強化。三井住友海上は外国籍留学生を10人採用。東京海上日動は、グローバル経営人材を採用するための新コースを設け、一定の言語力と海外滞在歴を持つ2人に内定を出した。ほかにも、あいおいニッセイ同和損害保険は学生との接点強化のため、大学ゼミへの個別訪問を積極化。今後、さらに訪問する大学の対象を広げていく方針だ。


 


内定者へのフォローアップに注力


生保・損保の業態を問わず、各社は内定者へのフォロー策を展開。第一生命保険は、内々定者向けの情報交換用プラットフォームも立ち上げ、コロナ禍でも入社前に同期とつながれる環境を整備。8月からは、入社後のキャリアを考えるための事業セクターごとの勉強会もオンラインで開催している。損害保険ジャパンは、内定者独自の学びのプラットフォーム「SOMPO Stram Youth」を提供し、自律的な学びの習慣を身に付けさせる考え。


10月3日の内定式では、大手生保3社は3年ぶりに対面形式で開く。損保ジャパンは、メタバース(仮想空間)を用いて内定者同士で交流する予定だ。

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