「ゼロゼロ融資8000先へヒアリング」 杉浦・百五銀頭取

2022.08.22 04:36
インタビュー
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百五銀行頭取に杉浦雅和氏(65)が就任した。4月にスタートした中期経営計画などについて聞いた。


――新中計で脱炭素重視を掲げた。


「2030年度末までに累計でサステナブルファイナンス1兆円の実行を目指す。特に北勢地区で製造業の割合が多いことから、取引先の関心が高い。外部専門機関と連携し、第1ステップとして二酸化炭素排出量の可視化を進めている先が約90社。第2ステップとして、約30社にコンサルティングによる支援を実施している」


――DX(デジタルトランスフォーメーション)戦略は。


「人材育成では、動画アプリ開発などの研修を取り入れてきた。また、中計期間中にITパスポートの資格取得者を500人に拡大させる。対顧客面では、スマホバンキングの浸透に力を入れる。稼働口座約60万件のうち半数の30万件が目標だ」


――コロナ禍の事業者支援は。


「8月末をめどに、実質無利子・無担保(ゼロゼロ)融資を実行した約8000先へのヒアリングを完了させる。うち23年度に返済が始まる約3000先に伴走型支援へ取り組む。また、県南部を中心に観光業も多いことから、融資統括部内に宿泊業の専担者を2人置いている」


――住宅ローンの伸長が続いている。


「愛知県内で、住宅ローンを担うパーソナルプラザを住宅展示場の近くに機動的に出店している。住宅会社の営業マンにアプローチし悩みや課題を解決することで信頼を得ている。4月には担当者を約60人増員した」


――行員に望むことは。


「最初に悩みを相談される人材になること。そのためにも自分を磨くことに尽きる」

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