FIT大阪2025 初日開幕! 出展59社、2日間でセミナー42セッション
2025.09.04 12:05
西日本最大の金融ITフェア「FIT大阪2025(金融国際情報技術展)」(主催=日本金融通信社、後援=全国銀行協会など13団体、協力=大阪銀行協会、しんきん大阪システムサービス)が、9月4日開幕した。明日5日までの2日間、JR大阪駅近接のグランフロント大阪で最先端の金融に関連した情報技術(IT)の展示、セミナーが催される。

出展企業数59社、セミナーは2日間で42セッションを予定している。坂口和家男・近畿財務局長はじめ関西地区の行政、金融団体トップらがテープカットで開幕を彩った。主催社の宮岸順一・日本金融通信社社長は「金融庁は2025事務年度金融行政方針で『地域金融力強化プラン』を策定する方針を掲げた。これは地域金融機関への期待の表れ。FIT大阪では生産性向上や収益力強化、AI(人工知能)利活用などのヒントになるソリューションを展示・提案している。経営戦略・営業戦略立案の一助になることを祈念する」とあいさつした。
FIT大阪の今年のテーマは「地域密着型金融のデジタル革新」。デジタル化を活用した業務効率化や営業強化に加え、AIをどの分野でどのように活用していくかなど、今後避けて通れないテーマが多数展示・紹介されている。
初日の基調講演は、金融情報システムセンター(FISC)による「サイバー攻撃の動向とセキュリティ対策における経営層の役割・責任」が10時から催され、多くの来場者が訪れた。16時40分からは日本銀行理事の神山一成氏と慶應義塾大学教授の白塚重典氏が「デジタル社会における決済システムのあるべき姿について」をパネルディスカッションする。

展示会の出展は48ブースで、①リスクマネジメント・コンプラ・レギュレーション②業務プロセス改革③チャネル・マーケティング④セキュリティ⑤DX――の五つのカテゴリーで展示する。各社複数のソリューションに対応し、DXが38社と多く、業務プロセス改革が37社。
展示会場に出展するベンダーは、FIT大阪初出展企業も多い。トーラスは地図からワンクリックで不動産登記簿を取得し、自動でExcel化する不動産データツールなどを紹介。UPWARDはAIと独自の位置情報技術で渉外担当の行動を自動サポートする。会計監査確認センターは、監査法人が実施する残高確認手続きを電子化する。LINE WORKSは、法人専用LINEを活用した顧客サポート、営業、PRを紹介。KDDIは、電話番号だけで送信できるSMS送信サービスを提案する。
クレスコはAIを活用した開発プロセスの効率化・サイバーセキュリティー強化などのDXソリューションを紹介。ゼネリックソリューションはデータ分析や意思決定を迅速化する独自開発のAI基盤を展示する。スパイラルは公的個人認証(JPKI)を活用した本人確認や電子契約サービスとの連携などのソリューションを紹介する。パナソニック インフォメーション システムズは、サイバー攻撃時からの素早い復旧を実現するバックアップソリューションを展示する。
セミナーは初日に18セッションを開催。実際にサービスを導入している金融機関が事例を交え講演するのが特徴。初日は、阿波銀行、千葉興業銀行、三十三銀行、京都中央信用金庫、尼崎信用金庫などが登壇する。その他、「三菱UFJ信託銀行の生成AI活用事例――現場の成果につながる運用設計とは」や「金融DXの舞台裏:01Bankが語るクラウド活用とセキュリティ設計」など話題のテーマも豊富。
セミナーは、当日に参加申し込みできるセッションもまだある。
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