(お知らせ)DBX2025 初日973人来場 14日も成功事例を提供
2025.03.13 19:24
金融機関の「DX(デジタルトランスフォーメーション)」に特化したデジタルバンキング展「DBX2025」(主催=日本金融通信社、共催=金融ジャーナル社、後援=金融庁、全国銀行協会など13団体、農林中央金庫、Fintech協会)の初日が3月13日、ステーションコンファレンス東京で開催された。来場者は973人に上り、デジタル変革を進める最新事例を熱心に吸収した。オンラインでも413人が視聴した。
今年のテーマは「〝つながり〟を生み出すオープンファイナンス」。ブース出展は30社、セミナーは8セッション設けた。

基調講演には、日本銀行金融機構局の須藤直金融高度化センター長が、1月のワークショップで示された、①メリットとリスク②デジタル化によって生産性はどれだけ上がるか③実装の課題――を解説。「金融部門のデジタル化は、実体経済との好循環に伝播する。お互いWin-Winで生産性を高めて収益を拡大できる」と、デジタル化の意義を強調した。

みずほフィナンシャルグループ(FG)の上ノ山信宏執行役グループCHRO兼グループCDOは、社内の生成AI(人工知能)活用について具体例を紹介した。「PoC(概念実証)を実施したが、失敗した事例は山ほどある」とチャレンジすることの大切さを紹介。開発を行う上でモデルの進化などを加味した環境構築の方策を示した。

午後はソニー銀行から南啓二社長が壇上にあがった。5月に控える勘定系システムのクラウド移行を「人生を楽しんでもらうのが金融の価値だ」と意義付けた。NFT(非代替性トークン)などweb3の取り組みについて効果の分析が進んでいるといい、ソニーグループの音楽、ゲーム、映画事業と連携する戦略を示した。
金融庁のトークセッションにも注目が集まった。牛田遼介・チーフフィンテックオフィサーと、飯田哲夫・アマゾンウェブサービス金融事業開発本部本部長、岡田拓郎・金融データ活用推進協会(FDUA)代表理事、笹俊文・データブリックス・ジャパン社長がデータ整備の重要性と課題、求められるIT人材について議論。牛田氏が「いかにテータを使うか相談できる相手は限られる。みんなで一緒にAIの活用を進めていければ」と呼びかけた。

2日目の14日は、午前の基調講演に金融庁総合政策局の柳瀬護審議官と北国フィナンシャルホールディングスの杖村修司社長、夕方には琉球銀行の島袋健頭取が登壇し、みんなの銀行の永吉健一頭取とGMOあおぞらネット銀行の小野沢宏晋執行役員セールス&マーケティンググループ長は対談を行う。初開催のイノベーターズセッションにはデジタル給与払いをテーマに、リクルートHRSaaS領域プロダクトマネジメント室ペイロールプロダクト部の渡辺和樹部長が壇上にあがる。出展社のセミナーは16セッション行う。