山梨中央銀、正体隠してSNS フォロワー1万人突破

2024.09.19 15:01
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架空の記者会見の様子(9月11日、山梨中央銀)
架空の記者会見の様子(9月11日、山梨中央銀)

「バレたらやめます」――。2022年12月、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」に「とある地方の銀行員」を名乗るアカウントが開設された。銀行に勤務する女性が、行内で秘密裏に撮ったとする動画を投稿。銀行員としての日常や金融の知識なども発信してきた。フォロワーが1万人を突破して2カ月が経った9月19日、突如として山梨中央銀行の古屋賀章頭取が登場。同行が運営していたことを明かした。


次世代の顧客である若い世代を取り込もうと、投稿を始めた。22年10月に同行のSNSアドバイザーに就任したホリプロデジタルエンターテインメントの鈴木秀社長が、月に2回ほどウェブや対面で、企画内容や撮影、編集、アルゴリズムの変化に伴う運用方法などについて助言。23年1月の初投稿以来、今まで作成してきた動画は86本(9月19日現在)に上る。


9月19日午後5時に公開予定の動画は、鈴木氏の発案で架空の記者会見を撮影。古屋頭取と鈴木氏、動画に登場していた女性が、アカウントを種明かし。撮影を終えた古屋頭取は「とても面白い取り組み。少額投資非課税制度(NISA)などはネット銀行が先行しているので、若い世代と接点を持つうえでSNSによる発信はカギとなるはず」と話した。



ティックトックに投稿するため、架空の記者会見を撮影するスマートフォン(9月11日、山梨中央銀)
ティックトックに投稿するため、架空の記者会見を撮影するスマートフォン(9月11日、山梨中央銀)

実際、フォロワーの約8割は18~34歳が占める。今後は「銀行員ならではの視点」(地方創生推進部)から、お金の知識について初心者でも親しみやすいコンテンツを発信していく方針。鈴木氏は「エンタメを活用して、金融に興味・関心を引きつける動画を投稿できれば」と語った。


※この記事は2024/10/11にfree記事に変更しました。

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