FRB、量的緩和策の縮小を開始
2021.11.04 18:47
米連邦準備制度理事会(FRB)は、11月2日~3日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、量的緩和策として毎月行っている資産購入の縮小(テーパリング)を決めた。政策金利は実質ゼロ金利のまま。
現在、毎月国債を800億ドル、政府系モーゲージ債を400億ドル購入しているが、今月後半から、毎月それぞれ100億ドル、50億ドルずつ減らしていく。
ジェローム・パウエル議長は経済全般について、「コロナ・デルタ変異種の感染拡大や(半導体などの)供給制約によって、第3四半期の経済成長率は、今年前半よりも緩やかになった」と評した。その上で、「全体に需要は力強く、コロナの感染が弱まれば、今四半期はまた上向くだろう」との見方を示した。
FRBは、2020年3月にコロナ対応で量的緩和策を再開。12月には資産購入の期間についてのガイダンスを、それまでの「今後数カ月間」から、「最大雇用と物価安定の目標に向けて実質的に大きな進展があるまで」に変更していた。今回、パウエル議長は、「本日の会議で、米経済はこれらの条件を満たしたと判断した」と述べた。
市場の今後の焦点は、利上げの開始時期。パウエル議長は、テーパリング開始は、利上げ開始と直接は関係ない」とのスタンスを今回も強調した。
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