1905年12月、東京・千駄木の夏目漱石宅に風呂敷包みが届けられた。中身は猫が描かれたカレンダー。2カ月程前、世に出た「吾輩は猫である」の熱烈な読者からだった▼当時、動物の暦は珍しく、ご満悦の漱石は「柱にかけて眺めて居ります」と礼状を送った。小説に感動したファンと文豪との粋なやりとり。その仲介となったカレンダーが“不純”な目的で使われた疑...
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