農林中金、中期ビジョンを策定 30年にありたい姿示す
2024.03.29 19:44
農林中央金庫は3月29日、2024~30年度までの中期ビジョン「Nochu Vision 2030~未来を見据え、変化に挑む~」を公表した。地域・社会との関わりや業界内の変革など5項目について、30年にありたい姿を示した。
ビジョンでは、①地球環境・社会・経済へのインパクト創出②農林水産業・地域の持続的な発展③デジタルとリアルの最適融合による組合員・利用者への価値創造④会員への安定的な収益・機能還元の発揮⑤変化に挑戦し続ける柔軟で強靭(きょうじん)な組織の実現――の5項目でそれぞれ方向性を整理した。
農林水産業に立脚する金融機関として、気候変動や生物多様性への対応のほか、農林水産業者の担い手確保に向けた所得増加に注力。実店舗で提供するサービスの専門性を高めるとともに、デジタル技術を活用した非対面チャネルのUI(ユーザーインターフェース)・UX(ユーザーエクスペリエンス)向上などにも力を入れる。
19~23年度は5カ年の中期経営計画で示したが、外部環境の変化に機動的に対応する狙いで初めてビジョンを策定した。農林中金は「30年にありたい姿を経営の羅針盤として位置付け、実現に向け毎年の取り組み事項を検討していく」としている。
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