【推薦図書】『組織――「組織という有機体」のデザイン 28のボキャブラリー』(横山禎徳著)

2024.02.16 04:30
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組織――「組織という有機体」のデザイン 28のボキャブラリー(横山禎徳著)

【推薦者】みずほフィナンシャルグループ取締役・平間 久顕氏
 組織をデザインするということ


そろそろ来年度計画の検討が佳境に入っている会社も多いのではないか。変化する事業環境に対応するため、組織改編の必要性が議論されることもあると思う。本書は、マッキンゼーで数々の企業への経営コンサルティングに携わってきた著者が、組織デザインの勘所について語った実践的な指南書である。
 一度組織ができるとそれ自体が存在理由を主張し、実態は不要になっているのに残っている組織はないだろうか。著者は「組織は永続しないもの、そう割り切るほうが賢明である」と言う。外的変化に応じて戦略やそれを遂行する組織も変えて行かなければならない。
 トップからフロントまで、どのレイヤー、どのレベルにおいても、自分の役割と価値を理解し、自らを動機づけながら、自律的に動いて高いパフォーマンスを上げる。そうした組織を目指すとして、そのためには、組織図に描かれる「箱」だけではなく、意思決定、成果評価、人材育成といったソフトウェアと合わせて組織をアップデートする必要がある。
 本書は「組織を変える目的は、人の行動を変えること」というメッセージから始まる。組織という有機体について、著者が厳選した28のボキャブラリーは、なかなか味わい深い。


(ダイヤモンド社、税込み1760円)

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