【推薦図書】『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』(ビル・パーキンス著、児島修訳)

2023.12.22 04:30
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DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール(ビル・パーキンス著、児島修訳)

【推薦者】全国労働金庫協会専務理事・西村良隆氏
 人生で一番大切なのは、思い出をつくることだ


日本人は、不安感を抑制するといわれるセロトニン(脳内ホルモンのひとつ)が不足しやすいとの研究結果があるそうです。
 感じる不安と客観的なリスクの大きさは異なるのに、心を不安で支配されることにより過度にリスクを大きく思ってしまう、先のことを心配して今この時を楽しめない、そのような自分に気づく時があります。
 時期に違いがあっても、人生の最後の時はすべての人に等しく訪れます。それをわかっていながら、ずっと今が続くように生きていてよいのか、今この時の貴重な時間を埋め合わせる術はない、当たり前のことをこの本は問いかけます。
 ヒトは、生物としての危機管理能力などを発達させてきたが、幸せになるための選択がうまくなったわけではない、思い出や経験こそが人生における最大の投資であり、尽きることのない配当を得られる、大切な人と過ごす貴重な時間は決してかえってこない、失敗しても相応の回復力を有する若い時間には限りがある、…。
 老後の資産を確保することは重要です。ただ、それのみを優先し、今を生きる、今を楽しむことを疎かにしていないか、今しかできないことにお金や時間をつかう、あらためて考えてみることもよいかもしれません。


(ダイヤモンド社、税込み1870円)

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