英運用会社ヘイフィン、日本進出 オルタナティブ投資機会を提供

2023.11.15 20:30
有価証券運用
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ヘイフィン・キャピタル・マネジメントのティム・フリンCEOは岸田政権の「資産運用立国」政策を歓迎する(11月15日、東京・大手町)
ヘイフィン・キャピタル・マネジメントのティム・フリンCEOは岸田政権の「資産運用立国」政策を歓迎する(11月15日、東京・大手町)

英国資産運用会社のヘイフィン・キャピタル・マネジメントは日本に進出した。主に欧州企業を対象に融資するプライベートクレジットファンドを手掛ける。資産運用残高は約5兆6000億円に上る。9月に日本拠点を開設しており、オルタナティブ投資機会の提供を強化したい考え。今後、国内の機関投資家による投資ニーズが高まり、プライベートクレジット市場の拡大が見込まれる。


ヘイフィン・キャピタル・マネジメントが11月15日、都内で会見を開いた。来日したティム・フリンCEOは「日本の投資家によるプライベートクレジットへの投資は初期段階にある」と話し、裾野を広げたい考えを示した。日本に進出するプライベートクレジットファンドは増えているが、「圧倒的なシェアを確立している先はない」(日本責任者を務める細萱智大氏)という。


同社は2009年にロンドンで創業し、欧州を中心に世界10カ国で展開している。日本の年金基金や金融機関など約20の機関投資家から受託する運用資産残高は1千数百億円。5年以内に7500億円まで拡大したい考え。ファンドを通じた日本企業への融資は行っていない。


欧州のプラベートクレジット市場は1250億ドル(約19兆円)を超える。08年の金融危機を受けた金融規制の強化で慎重姿勢となった銀行融資に変わり、拡大してきた背景がある。


政府は「資産運用立国」を掲げ、海外資産運用会社の新規参入促進を目指している。フリンCEOは規制緩和策を歓迎し、「ニューヨークやロンドンと競争できるアジアにおける金融の中心地になりうる」と語った。

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