鈴木財務相、判明内容に基づき「厳正に対処」　ビッグモーター問題巡り

鈴木俊一財務・金融相は9月19日の閣議後会見で、金融庁が同日から立ち入り検査を実施した保険代理店のビッグモーターと損害保険ジャパンに対する今後の対応について、「立ち入り検査により判明した内容に応じて、厳正に対処したい」と話した。

同庁は9月4日、ビッグモーターによる保険金不正請求問題を巡り、同社と損保ジャパンへの立ち入り検査を予告。同19日朝、両社へ検査官が検査に入っていた。

損保ジャパンに対しては、ビッグモーターへの出向者の事実関係、他の損保が入庫紹介を取りやめている中で、同社だけが再開した経緯などを調べる。また、保険金の不正請求を検知、防止するための体制に関する再発防止策の策定状況も見るという。

他方、ビッグモーターには保険募集や保険金請求の基本的な取り組みに問題が認められたことから、「なぜそのような状態が放置されていたかなど、さらなる事実確認を行い、経営管理体制や内部管理体制上の課題にも踏み込んだうえで、その根本原因の特定を進めたい」（鈴木財務相）としている。

損保ジャパンの親会社であるSOMPOホールディングスへの立ち入り検査の可能性について、鈴木財務相は「（立ち入り検査を実施した損保ジャパンへの）調査によるものだと考えている」とし、現状での決定事項はないことを強調した。