NFTとは?仕組みや始め方・購入方法を初心者向けに解説(画像解説あり)

2023.05.19 13:09
NFT
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NFT(non-fungible token)は代替不可能なトークンのことで、日本語では「非代替性トークン」という意味です。NFTは従来型のデジタルデータと異なり、資産価値があるためブロックチェーンでの取引ができ、アート、ゲーム、アニメなど、さまざまな分野で応用されています。


 


NFTとは?特徴や仕組み


・これまでのデータと異なる点


代替不可能なトークンであること、誰でも作成・取引ができること、転売されると作者に還元されることがNFTの特徴です。これまでのデータと異なり、デジタルデータに資産価値がついたため、高値で取引できるようになったことは大きな魅力といえます。コピーが容易にできた従来のデジタルデータに対し、NFTは唯一無二の資産価値が付与されたことで、注目を浴びています。


・代替不可能なデジタルデータのこと


NFTは代替が効かないという特徴があります。一例として、購入者の氏名や座席番号が記載されているコンサートなどのチケットは、他のものと替えが効きません。仮想通貨(暗号資産)もNFTと同じようにブロックチェーンが基盤ですが、同じ仮想通貨なら代替が可能です。NFTの場合は、ブロックチェーン上に情報や移動の記録が残るため、偽造が非常に難しいといえます。


電子透かしをデジタルデータに入れる方法はこれまでにもありましたが、直接コピーや改ざんを防ぐことができる技術はありませんでした。そこで、唯一無二の価値をデジタルデータに持たせたのがNFTです。


ちなみに、NFTに対し、代替可能な仮想通貨などは、FT(Fungible Token)と呼ばれます。


・作成販売はネット環境があれば誰でも可能

難しいイメージがあるNFTですが、実はネット環境があれば誰でも簡単に作成して販売することができます。ブロックチェーンについてそれほど詳しくなくても、問題なく作成して売買することが可能です。初心者の方であれば、NFTマーケットプレイスを使う方法をおすすめします。NFTマーケットプレイスは、出品しなくてもアカウントを作れば、自作のイラストなどを使ったNFTを作成できます。


・転売対策もばっちりされている

 



転売されると作者に利益が還元される点も、従来のデータと異なる点です。NFTの二次流通では、作者が購入者Aに販売し、購入者Aが購入者Bに転売した場合、利益の一部が作者に還元されます。取引額の数%が還元されるため、作者にとっては長期的な利益につながるでしょう。


従来のコンテンツは、転売時には作者に利益が還元されなかったため、NFTは画期的な仕組みを構築したといえます。


 


NFTの歴史と有名になった背景、活用事例


NFTはどのように発展してきたのか、NFTの歴史と背景、活用事例について解説します。


・CryptoKittiesの誕生

NFTゲームの先がけとなったのが、2017年に誕生したCryptoKittiesです。イーサリアムブロックチェーンに登場した、デジタル上の猫を交配・売却するというゲームです。レアなネコが高額で取引されたことで、NFTが一気に注目されるようになりました。


・クリプトパンクスの登場

同じく2017年に誕生したクリプトパンクス(CryptoPunks)は、世界最古のNFTアートです。ドット絵で作られたNFTで、中には当時のレートで約27億円という超高値で取引された作品も存在します。投資家をはじめ、多くの著名人が購入していますが、決済大手のVisaも購入したことで話題になりました。


・デジタルアートに75億の価格価値が

2021年には、「The First 5000 Days」というNFTアートが当時のレートで約75億円という超高額な価格で落札されました。これにより、NFTブームの人気が一気に加速しました。また、Twitter創業者ジャック・ドーシー氏の初ツイートが約3億円、テスラのイーロン・マスク氏の音楽作品は約1億円で落札され、NFT市場は2021年に大いに盛り上がりました。


・NFTゲーム市場が拡大

2021年には、さらにブロックチェーンゲーム「Axie Infinity」が人気を集め、大流行。ゲームで遊びながらNFTやトークンを売却して稼げる”Play to Earn”の仕組みにより、NFTゲーム市場は大きく飛躍しました。最近では歩いて仮想通貨を稼げる”STEPN”や”Move to Earn”も登場。NFTゲーム市場が拡大しています。


・NFT技術が様々な分野で活用されるように

デジタルデータに資産価値が付き、売買市場が形成されたことで、アートやゲームを筆頭に、漫画・アニメ、音楽、ファッションなど、多様な分野で活用が進んでいます。有形商品の所有権を担保できるNFTや、コミュニティへの参加権を持つことができるNFTなど、さまざまな用途で活用されています。


 NFT技術の活用事例

1.山古志村の錦鯉NFT


人口800人程の小さな「山古志」という村で電子住民票の意味合いのあるNishikigoi NFTというデジタルアートを発行。約950名のNFT保有者は、デジタル村民として山古志村の未来をつくるために活動しています。


参照:|山古志オフィシャルサイト|ありのままの山古志


2.オウチファイナンス


不動産をNTF化して提供するサービスです。東京都内のNFT化された物件の小口販売を行っています。


参照:Ouchi Finance


 


 


NFT購入におすすめのマーケットプレイス


・Coincheck NFT(β版)

Coincheck NFT(β版)は、国内の大手仮想通貨取引所が運営しています。イーサリアムでNFTを取引でき、購入・出品時に手数料はかかりません。また、人気NFTアートの”ArtBlocks”やNFTゲーム”The Sandbox”などの厳選されたNFTコンテンツがそろっています。初心者の方にもおすすめです。


Coincheck NFT(β版)はこちら


・SBINFT

SBINFTは、SBIグループが運営するマーケットプレイスです。SBINFTでは厳正な審査を通過したクリエイターが活動しているため、クオリティの高いNFTを購入できます。クレカ決済に対応していますが、一次販売の作品、クレカ決済を作者が承認している作品、通常販売の作品に限られていますので注意しましょう。


SBINFTはこちら


・OpenSea

OpenSeaは、NFTの代表的な取引サービスで、世界最大級のNFTマーケットです。数百万を超えるコンテンツ、新進気鋭のアーティストによる作品が購入できます。ブロックチェーンに詳しくなくても、NFTアートやNFT動画を作成できます。複数のチェーンに対応しており、人気のイーサリアムチェーンを利用できるのも魅力です。


OpenSeaはこちら


・Rarible

Raribleは、アメリカのRarible.Incが運営するマーケットプレイスです。Raribleは事前審査がないため、気軽に出品できます。NFTを販売する際には、元の出品者に払うロイヤリティを設定できること、独自の仮想通貨を入手できることも特徴です。さらに、5ブロックチェーンに対応。着実に取引高やユーザー数が増えており、将来性と成長性の高いマーケットプレイスです。


Raribleはこちら


・Makersplace

サンフランシスコを拠点とするスタートアップ企業が運営する新興系のマーケットプレイスです。操作性は従来型のWebサービスに近く、メールアドレスでログインできます。また、クレジットカード決済が可能な点も特徴です。他のマーケットプレイスと同様、NFTの発行からオークション形式での売買まで対応しています。


Makersplaceはこちら


・GhostMarket

GhostMarketには、NFTの購入、作成、販売のアフィリエイト、オークション売買、NFT利用のクラウドファンディングなど、機能面の充実度が魅力です。リリースされたばかりの機能もあるため、今後の進展については、ロードマップなどで確認してください。基本手数料は2.5%です。


GhostMarketはこちら


・SuperRare

SuperRareは、デジタルアートワークを専門に扱っています。出品するには事前審査が必要です。厳しい審査を経たアーティストのみが出品しているため、他のマーケットプレイスよりクオリティの高いアートが多いことが特徴です。2018年からサービスを提供しており、多くのデジタル作家が利用しているプラットフォームです。


SuperRareはこちら


・Adam byGMO

Adam byGMOは、GMOアダム株式会社が2021年8月に開始したマーケットプレイスです。主な特徴は、クレジットカードと銀行振込による決済が可能なこと、二次流通で作者にロイヤリティが還元されること、NFT保有者限定のコンテンツがあることなどです。なお、日本円にも対応しているため、仮想通貨を保有していない方も日本円で気軽にコンテンツを購入できます。


Adam byGMOはこちら


 


 


NFTの購入方法をわかりやすく解説


 


step1: Coincheckでイーサリアム(ETH)を購入

まずはコインチェックに登録(無料)して、取引口座を開設してください。口座開設の通知が届き次第、日本円を入金してイーサリアム(ETH)を購入します。仮想通貨について詳しくなくても、スマホアプリで手軽に買えます。


step2: 仮想通貨ウォレットを準備する

次のステップは、仮想通貨ウォレット「MetaMask」のインストール(無料)です。ウォレットは、仮想通貨を管理するオンライン上の財布です。MetaMaskをインストール後、Google Chromeの拡張機能にMetaMaskを追加しておきましょう。ウォレットの作成に進んで、パスワードを設定後、利用するマーケットにアクセスして、MetaMaskを接続します。


参照:MetaMask - Chrome ウェブストア


step3: 希望のNFTを購入

イーサリアムとMetaMaskが準備できたら、希望のNFTを購入します。「出品中」という記載があるNFTは購入可能です。買いたいNFTをクリックし、「購入確認」を選択、「購入」をクリックするとOKです。画面がわかりやすいので、初心者でも簡単に購入できます。


なお、Coincheck のNFTマーケットプレイスでは、出品や購入する際にガス代(手数料)はかかりません。


 


NFTの今後の将来性は?価値は上がる?

・NFT市場はさらなる成長市場になる可能性が大きい!

2021年の一年間でNFT市場は2万倍と急成長しました。2022年はNFTの技術を活用した多様なプロジェクトが誕生し、盛り上がりを見せた年でした。今後も市場規模の拡大が予想されています。異なるプラットフォーム間での移動が可能になることで、将来的には新たな市場が生まれ、ネット業界はより活性化するでしょう。


 


日本の大手企業や有名人が参入!

アートやゲーム、アニメ、音楽、ファッションなど、さまざまなジャンルのNTF作品があります。作者が誰であるか証明でき、高い価格で取引される可能性があるため、日本の大手企業や著名人もNFT市場に続々と参入。今後日本でも一気に普及することが見込まれています。どんな有名人や大手企業が参入しているかチェックしてみました。


・NFT市場に参入した有名人・大企業を紹介

ほんの一例ですが、以下のような有名人や企業が挙げられます。


<有名人>


香取慎吾さん:チャリティーアートNFTプロジェクトでご自身の壁画をNFT化して販売


小室哲哉さん:アルバム未収録の楽曲18曲をオークションで販売


<企業>


阪神タイガース:名場面シーンの写真・動画コンテンツとして、「Tigers Gallery」を開始


吉本興業:芸人のネタ動画コンテンツとして、「よしもとNFTシアター」を開始


 


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NFTに関するQ&A

・NFT購入メリットは?

 回答

デジタル資産の唯一性を証明でき、作品の希少性を担保できること、所有するNFTを自由に売買できることです。


・NFT購入のリスク・デメリットは?

 回答

NFTを購入する際は以下について注意しましょう。


・詐欺被害の発生


・ガス代(手数料)の高騰


・日本語に非対応のマーケットが多い


・NFTアートの作り方・出品方法は?

 回答

  1. PhotoshopやIllustratorでNFTアートを作成

  2. OpenSeaのサイトにアクセスし、Create new itemで作品情報を設定

  3.  My Profileに進み、作品を出品します

・NFTゲームの魅力は?

 回答

ゲームを楽しみながらお金を稼ぐことができ、自分だけの唯一無二のアイテムやキャラクターを作成できることです。


・NFT購入におすすめの国内取引所は?

 回答

初心者には、以下の取引所がおすすめです。


・Coincheck


・SBIVCトレード


・bitFlyer


・DMM Bitcoin


・GMOコイン


・NFT関連でおすすめの仮想通貨銘柄は?

 回答

人気の高いおすすめの銘柄は、イーサリアム(ETH)、SAND、エンジンコイン(ENJ)です。SANDを扱っているのは、国内でCoincheckだけです。


 


 


【まとめ】NFTとは

NFTとは、代替えができないトークンのことです。これまでのデータと異なり、資産価値がついたため、NFT化した作品は高値で取引できる可能性があります。NFTを出品・購入するには、Coincheckなどのマーケットプレイスに口座を開設することが必要です。NFTはアート、ゲーム、アニメなど、幅広い分野に応用されています。日本の大手企業や有名人も市場に参入しており、今後さらに普及すると考えられています。


 


【執筆者】ニッキンONLINE編集部


 

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