東京都 千住宿開宿400年 つながり生かし、「千住」の魅力を内外に発信
2025.09.26 19:50
東京都足立区の南部に位置する千住地域は、日光街道1番目の宿場「千住宿」として1625年の開宿を機に大きく発展してきた。様々な人が集い暮らすなかで、思いは時を渡り育まれ、その間に「栄枯盛衰」を繰り返し、戦争や関東大震災などの荒波を乗り越え、街の新たなスタイルを都度形成してきた。2025年に「千住宿開宿400年」を迎える当地における、地域の魅力を一層高める取り組みを紹介する。
架橋を機に江戸三大市場に発展
当金庫が本店を構える足立区千住は、かつての「宿場町」であり、その名残や面影が現存する。千住が発展した歴史的背景は、江戸と地方を結ぶ陸路や水路での交通網が充実し、人や物が数多く行き交うのに適した玄関口であったという地理的要素が大きい。
江戸を本拠に関東を統治するため、徳川家康は土木・治水工事、街道などの整備に注力。1594年、隅田川に唯一架橋を許し、「千住大橋」が架橋された。元来陸路・水路の要所であった千住は、千住大橋により往来が一層活発化。更に、1576年頃より日光街道沿いに軒を連ねていた青物問屋が千住青物市場(通称やっちゃば)へと規模を拡大。
1625年、五街道の整備により日光・奥州両街道ならびに水戸街道の初宿に指定されたことから、近隣各地より江戸へ向けた沢山の農産物や水産物が集められ、一大商業地として成長。神田・駒込と並ぶ江戸三大市場へと発展したものと考えられる。
こうした諸要...
この記事は会員限定です。
ログインまたはお申し込みください。
PR