<卸・小売り、スーパー>2025年度 目利きのポイント 〔SBI証券 田中 俊〕
2025.04.30 19:11
目利きのポイント
● コメ、青果の価格高騰で消費マインド悪化。買上点数は減少
● ディスカウントストアの出店拡大に注目。業界再編も加速
● 訪日外客数は増加もインバウンド消費のピークアウトは近い
強まる家計の節約傾向
2024年の卸・小売り、スーパー業界は、訪日外客数の大幅増加(図表1)と円安進行により、免税売上高が急伸、インバウンド比率の高い百貨店などでの好調な売り上げが目立った。
一方で、国内消費については、生活に不可欠なキャベツや白菜などの青果、コメ価格の高騰、ガソリン価格の上昇によって、消費マインドが一段と悪化した。大企業を中心に大幅な賃上げが実施されているものの、その恩恵を享受できている人は少なく、「物価と賃金の好循環」には、なかなかつながらない。
物価が上昇するなかで無駄なものを買わない傾向が強まっており、買上点数が減少傾向にある。
節約志向の強まりに伴い特にスーパーマーケットで...
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