管理者側の人的資本経営の要諦とは? 〜挑戦を誉め、想い伝えよ〜〔現職支店長のホンネ〕
2025.08.31 19:50
人的資本は誰のもの?
近年、マネジメントにおいて「人的資本経営」という言葉を聞かないことはない。経済産業省の定義によれば、人的資本経営とは人材を「資本」と捉えその価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営の在り方となっている。人材は費用化され使い減りを含意する「資源」ではなく、投資として価値創造をもたらす「資本」であるという点も強調されている。
では、「人的資本」の所有者は誰なのか。諸説あるが、やはり所有者は従業員個々であり、個人が自身の人的資本に投資することで生産性を高め、長期的により良い収益を得ることが起点と考える。企業はそのような従業員や外部人材に選ばれるために、魅力的な機会(制度や組織風土等)を提供することで組織の競争力を高めていくことが目的となる。
一方、新卒一括採用の色彩の強い金融機関においては、教育は企業が無償でするものであり、企業側も従業員側もその辺...
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